国内アパレル関連大手23年10月度、高気温で冬物動き鈍く しまむらやワークマンなど減収

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国内アパレル関連大手各社が10月度の既存店売上高を発表した。ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業やしまむら、ワークマン、バロックジャパンリミテッドなどの企業では、平年より気温が高く推移し冬物の動き出しが鈍くなったことで、前年同月比で減収となった。

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 ファーストリテイリングの国内ユニクロ10月度は、月を通して気温が高く推移したことで重衣料を含む冬物の販売に苦戦。9月度に続き2ヶ月連続の減収となった。しまむらでは、朝晩の気温低下に伴い秋物・初冬物のアウター衣料が売れた。反面、単価の高い冬物アウターの動き出しが鈍く、こちらも2ヶ月連続の減収となった。11月に入り日中の気温も下がってきたことで現在冬物アウターの動きも徐々に活発になってきているといい、しまむらの担当者は「なかなか思うように気温が下がらず10月はやや苦戦したが、今後気温の低下に従い売上は回復すると見ている」と話す。

 ワークマンも通年物・秋物は堅調に推移したものの、アウター衣料を中心とした冬物全般の売れ行きが伸び悩み、売上高で前年同月比12.2%減と2桁マイナス成長。10月は降雨日が少なく、レインウェアを求める客が少なかったことも要因の1つとなった。

 一方で、夏から衣服・雑貨カテゴリーが好調に推移している良品計画では、衣服・雑貨および生活雑貨カテゴリーの商品が前年実績を上回るペースで業績を牽引。月末には会員向けセール「無印良品週間」が好調を後押しし、3月以来7ヶ月ぶりに全カテゴリーで増収を記録した。

■2023年10月度 各社実績(すべて既存店ベース/前年同月比)

国内ユニクロ事業(既存店+Eコマース)
売上高:91.5%
客数:89.7%
客単価:102.0%

しまむら
売上高:98.6%
客数:94.3%
客単価:104.2%

良品計画(直営既存店+オンラインストア)
売上高:112.9%
客数:98.2%
客単価:115.0%

アダストリア
売上高:105.0%
客数:101.0%
客単価:103.9%

ユナイテッドアローズ(小売+ネット通販 既存店)
売上高:101.7%
客数:93.3%
客単価:109.9%

ワークマン
売上高:87.8%
客数:88.5%
客単価:99.2%

バロックジャパンリミテッド
売上高:99.2%
客数:96.7%
客単価:102.6%