キッチンと水回りの動線をコンパクトにすると、家事がラクな家になります。2年前に平屋の家を建てた日刊住まいライターは、洗面所と脱衣所、お風呂をキッチン近くに集約。結果、毎朝の家事がムダな動きなくスムーズにこなせ、小さな子どもとの生活で起きるさまざまできごともストレスなく対応できています。

キッチンと水回りがひと続きの便利さを前の家で実感

筆者は夫と子ども2人(4歳と0歳)の4人家族。2年前にハウスメーカーで、延床面積約32坪の平屋の家を建てました。

家を建てる前に暮らしていた賃貸マンションは2LDK。「キッチン→廊下をはさんで→洗面所→お風呂」と一直線に並んだ間取りでした。当時は同棲する際に選んだ物件だったので、家事のしやすさなどは、それほど具体的にイメージしていませんでした。

しかし、出産後にこの並びでの家事のしやすさを実感。小さい子どもがいると食べこぼしによる洗濯が増え、手洗い歯みがきもほとんど一緒に大人がついて行います。離乳食期を含め、キッチンにいる時間が増えがちなので、その合間に洗濯を干したり、ちょっと洗面を使ったりする際も、すぐ近くで本当に助かりました。

また、当時はワンオペなことも多かったので、保育園から帰宅後に夕飯の準備をしながら、お風呂の準備をするときも、すべて近い距離でできたのがとてもよかったです。

ですから、家を建てるときもキッチンと水回りが近い配置は、必ず取り入れようと決めていました。そして、建てた家は、上の間取り図のように、「キッチン→洗面所→脱衣所→お風呂」とL字に並んだプランに。

 

子どもとの生活、水回りが近くて助かる機会は多い

具体的に子どもとの日々の生活で、よかったと感じるシーンを挙げてみましょう。

・手洗いや歯みがきの補助がすぐできる
・夕食の準備中、お風呂からの呼び出しにすぐに行ける(わが家はおもに、夕飯前に夫が子どもたちをお風呂に入れている)
・食事中にこぼした際はすぐに処理できる
・食事後、子どもに手洗いしてほしいときもアクセスが近い
・食事の手伝いをしてくれるとき、すぐ横の洗面で子どもが手洗いしてくれる(キッチンの水栓は子どもには遠い)

どれも日常のささいなことですが、毎日のことなので近くてよかったと実感しています。

ちなみに筆者は、日中もダイニングで作業をしたり座ったりしている時間が多いです。ですから、そこからのアクセスがいいのもいいなと思っています。

子どもにとってもLDKの近くに水回りがあると安心

これは子どもにもよるかもしれませんが、わが家の娘は実家に行くと、トイレに行きたがりません。その理由は、LDKから洗面所が離れていて、廊下は電気をつけないと暗いからとのこと。

そうすると一緒に、子どもについて行く必要が出てきます。実家はしょうがないとしても、毎日過ごす家がこんな様子だと、親のこちらも少しストレスになってしまいます。

その経験からも、明るくすることはもちろん、LDKの近くに水回りを配置することは、子どもにとっても日常が過ごしやすくなる大事な要素だと気づきました。

 

朝家事は「お風呂→脱衣所→洗面→キッチン」の順に

こちらは、浴室から、脱衣所とその先の洗面所を見た写真です。突き当りの洗面所の左手は廊下をはさんで、すぐキッチンがあります。

今の平屋を建ててからは、起床後、以下のようなルーティーンで筆者は動いています。

1.トイレをすませたあと、マイクロファイバータオルでお風呂の水滴をふき上げる
2.夜中に回しておいた脱衣所の洗濯乾燥機の中の洗濯物を、仕分けながらたたむ&収納する
3.洗面所で顔を洗う
4.キッチンで夜中に回しておいた食洗機の中の食器類を片づける
5.朝ご飯の準備

今は0歳児のお世話もあるので、朝はなにかとバタバタしますが、子どもたちが起きる少し前にこの一連の家事をやってしまうことで朝スムーズに動けています。お風呂から順にキッチンまで動くことで、行ったり来たりする必要もなく、スムーズに進められています。

また、万が一寝坊してしまった朝でも、この間取りのよさを実感。先に優先する朝ご飯の準備をしながら、合間に洗濯物を取り出すなど、近い距離で動けるので助かっています。

「家事の集約」という観点からキッチンと水回りを近くにしてよかったなと思います。