意外と知らない「トリートメント」の正しい使い方。美容師が教える“髪への効果を高める”テク
気になっているけれど、今更聞きづらい髪の悩みはありませんか? 女性の髪問題に詳しいヘアライター・佐藤友美(さとゆみ)さんと、人気ヘアサロンMINXのディレクター・八木花子(八木ちゃん)さんが、よく聞かれる髪の疑問にお答えします。今回は洗い流すトリートメントについてです。
トリートメントは「髪に少し残した方がいい」のは本当?
さとゆみ:最近聞かれた質問です。お風呂の中でするトリートメントの話です。
八木ちゃん:シャンプー&トリートメントの方ですね。いわゆる「インバス(お風呂の中で使う)トリートメント」とか、「洗い流すトリートメント」と言われるものですね。
さとゆみ:そう、まさにその「洗い流すトリートメント」についての質問なのですが、あれって、やっぱり全部洗い流した方がいいんですか? と聞かれたんですよ。
つまり、せっかくトリートメント成分があるのだから、全部すすいでしまわずに、少しだけ残しておいた方が、髪によいのではないかという意味だと思うのですが。
八木ちゃん:なるほど! 私もお客さま何人かから聞かれましたが、きっちりすっきり流した方がいいです。というより、絶対に流してください。
というのも、トリートメントが髪に残っていると、背中のにきびの原因になったり、肌荒れの原因になったりするんです。また、頭皮のベタつきや臭いの原因になったりもしますので要注意です。お風呂で使うタイプのトリートメントは、きれいに流すことが前提で成分が配合されていますので、少しだけ残すということはしない方がいいです。
さとゆみ:でも、「少し残した方が、髪にトリートメント成分が浸透するのではないか?」と思う気持ちはわかる気がする。
八木ちゃん:そういう方には、トリートメントをしっかり浸透させるための2つのコツをお伝えします。
●1:トリートメント前にしっかり水をきる
八木ちゃん:まず、シャンプーが終わったあと、トリートメントをつける前に、髪の水分をしっかりきること。水でびしょびしょの髪は、トリートメントが内部に浸透する余地がないんですよね。ですから、しっかり水をきるのがコツです。
●2:コームでしっかり髪にのばす
さとゆみ:もうひとつのコツは?
八木ちゃん:トリートメントをしっかり髪にいきわたらせることです。指でぱぱっとなでつけたくらいでは、髪の1本1本にトリートメントがついていません。
さとゆみ:髪の毛って10万本近くありますもんね。
八木ちゃん:そうなんですよ。なので、なるべく多くの毛にトリートメントがつくように、コームでトリートメントをのばすといいですよ。
八木ちゃん:ポイントは、目の細かいコームではなく、目の粗いコームを使うこと。デンマンブラシのようなブラシでもいいですよ。この場合も、濡れた状態の髪に目の細かいブラシを使うと髪に負担がかかるので、目の粗いブラシを使ってください。
さとゆみ:せっかくのトリートメントですから、無駄のないように、なるべく浸透率がよくなるように使ってくださいね。
『女の年齢は髪で決まる』(扶桑社刊)でも、さとゆみ&八木ちゃんが大人の女性の髪型についてや髪にまつわる悩みの解決策をたっぷり紹介しています。