48年ぶりに自力での五輪出場権を獲得した、バスケットボール男子日本代表。選手たちの活躍をみて、子どもが「バスケ選手になりたい!」と言い始めた家庭もなかにはいらっしゃるのではないでしょうか。ちょっとした出来事がきっかけで、いろいろと夢が広がりますよね。では、ESSE読者は子どもの頃どんな職業に就きたかったのでしょうか?

読者237人に聞いた!子どもの頃に「憧れていた職業」

そこで今回は、ESSE読者237人にアンケートを実施! 子どもの頃になりたかった職業と、それにまつわるエピソードを教えてもらいました。

●CAや漫画家、学校の先生を抑えて人気だったのは…

まずは、237人に「子どもの頃になりたかった職業」を聞いてみたところ、上位5つは以下のような結果になりました。

<子どもの頃になりたかった職業を教えてください>   ※複数回答可

1位:ケーキ屋・パティシエ 20人
2位;小中学校の先生、花屋 17人
4位:客室乗務員 16人
5位:幼稚園の先生 15人

いちばん多かったのは、20人が回答した「ケーキ屋、パティシエ」。子どもの頃、ケーキが並ぶショーケースを見て、「これが毎日食べられたら…」なんて考えたことがある人も多いのではないでしょうか? 

なりたかった理由として多かったのがまさにそれで、「ケーキが大好きで毎日食べられると思ったから!」というものでした。おいしいケーキが毎日食べられたら幸せですよね…!

2番目に多かったのが「小中学校の先生」と「花屋」という回答。“学校の先生”になりたいと答えた人のなかで多かったのが、「憧れの先生がいたから」という答えです。また、学校の先生問わず、「教えることが好きだから先生になりたかった」といった理由で“○○の先生”を上げている人も多かったのが印象的でした。

「花屋」と答えたのは、ケーキ屋と同じく「花が好きだったから」、「キレイなお花に囲まれたかった」というもの。また、「ブーケ」に言及している人も多く、お客さんの喜んだ顔が見たい! という理由もなかにはありました。

そのほかには、「漫画家」(14人)、「保育士」(13人)とつづき、「ピアノの先生」(10人)、「看護師」と「歌手」はそれぞれ8人が憧れていたと回答。

●「将来の夢」が生まれたきっかけは?

その職業が“憧れ”になったきっかけは人によってさまざまです。そこで、「なりたかった職業にまつわるエピソード」をピックアップ。まずは、「憧れに変わった瞬間」に関するものからご紹介します。

「理由は母が本当に父から愛されてて幸せそうだったからお嫁さんに憧れていました。家族として笑いが絶えなくて幸せでした」(神奈川県・40歳)

「店員さんへの憧れとケーキをたくさん食べられると思っていたからケーキ屋さんになりたかったです。いろいろなキラキラしたおいししそうなケーキに囲まれて、かわいい仕事着で仕事をするなんてすてきだと思いました」(福井県・41歳)

「子どもの頃はぜんそくで入院ばかりだったので、病院で優しくしていただいた看護師に憧れて自分もなりたいと考えていました」(静岡県・41歳)

「ひとりっ子なのですが、年が離れた年下のいとこと関わることが多く、保育士が自然となりたい職業になりました」(群馬県・46歳)

「学生時代に乗った飛行機の中で客室乗務員さんに『私も客室乗務員になりたいんです!』と話しかけました。すると、降りるときにコックピットに入れてくれ、『一緒に働けるの待ってますよ』というメッセージカードをいただきました。別の道を見つけて客室乗務員にはなりませんでしたが、とてもいい思い出です」(北海道・45歳)

「憧れの小学校の先生がいました。今でも年賀状の交換をしていますが、子どもを連れて会いに行ったときに、変わらない先生に感動しました」(神奈川県・49歳)

●現実を見るとやはり難しかった…

なかには、憧れていたものの、結局その職業に就くことができなかったという回答も。

「中学時代、たまに漫画投稿をしていましたが、箸にも棒にもかからず、また話を考えることと絵で表現することの難しさを痛感し、ヒット作を続々と出している漫画家さんを心から尊敬するようになりました」(神奈川県・39歳)

「まだネット環境がなかった時代、独学で図書館や本屋で漫画について学んだ。好きな作家の模写をしたり、高校もデザイン科へ進学し先々は漫画家にと夢を見ていたが、卒業前の進路相談で親に漫画家コースの学校進学を反対されて断念。かなり田舎に住んでいるので、1人暮らしのお金も用意できず地元で就職し諦めました。つけペンで紙に手描きの時代です。今ならネットで情報が得られ、違う方法で夢を追いかけられただろうなぁ…」(兵庫県・53歳)

「ケーキが好きではなかったけど、ケーキ自体がかわいくてケーキ屋になりたいと思っていました。高校生のときにケーキ屋でバイトした際に、その店のケーキがおいしくなくて、世の中においしくないケーキ屋があると知り、がっかりしてケーキ屋になるのはやめようと思いました」(埼玉県・48歳)

「英語を駆使し、世界各国を飛び回れることにかっこよさを感じたので、客室乗務員になりたかったのですが、身長がいると聞かされたため、背が低い私は早々に諦めてしまいました…」(愛媛県・41歳)

「なんの取り柄もなかったのですが、英語だけは得意でした。得意な英語を仕事にしたいと思ったものの、仕事にしたら唯一の取り柄を嫌いになってしまうのでは…と不安になり、結局英語を使わない仕事に就きました(笑)」(群馬県・38歳)

やはり、好きなものを仕事にするというのは、難しいと考えている方も多いようです。

●なりたかった職業に就いた!

一方で、「憧れの職業に就いた」という人も多く、なかには年齢を重ねてからその職業に就いたという人や、別の形で携わっているというエピソードもありました。

「夢を叶えて幼稚園の先生になりました! 今は保育園で保育士として働いています」(千葉県・39歳)

「父が看護学生の教師をしていたので、話を聞く中で自然に目指していました。自分も看護師になり、今も働いています。父が自宅で採点している姿を見ていて、真面目に勉強する学生の姿を教えられました」(千葉県・58歳)

「本が大好きで、図書館司書に憧れていました。大学も日本文学科専攻で、司書資格を取得。小学生時代、常に図書委員に立候補。今も小学校の図書館ボランティアに登録して、月に何度か通って本の整理整頓や補修しています」(福井県・45歳)

「父が救急隊の仕事をしていて、命の話を聞いていたら私もだれかの役に立ちたいと思ったから看護師になりたかったです。今も看護師として働いていて、小学生のときからなりたいとみんなに公言していたので、同窓会出会ってもすごいねって褒めてもらえます」(埼玉県・37歳)

「高校生のホームステイで将来の夢を語る機会がありました。そのときに病気で苦しんでいる人を救うために新薬を世の中に出したいと発表。学生時代はいろんなことに興味があり、就活はかなり悩んで製薬メーカーに就職し、新薬を世に送り出し、夢をかなえました」(東京都・34歳)

「小学校の担任が素晴らしく、憧れていたので学校の先生になりたかったです。学校の教師にはならなかったけれど、就職した会社で新入社員研修の講師をしたのでかなったと思いました」(神奈川県・52歳)

「子どもの頃からピアノをしていたので、ピアノの先生になりたいと思っていました。そして中学校の頃、合唱コンクールの伴奏をし音楽の先生に褒められて音楽の先生になりたいと思うように。その後、音楽の大学に進学し4年間中学校で音楽を教えました。合唱や吹奏楽などの部活指導にも夢中になりました。結婚し第3子妊娠中に自宅でピアノ教室をはじめ、現在14年目です。いろいろありましたが、音楽にはずっと関わっていて幸せです」(大分県・47歳)

「子どもが大好きなので、保育士に憧れてました。作業療法士なのですが、最近、保育士の資格を通信でとりました」(高知県・38歳)

「子どもが好きだったのと、ピアノを得意としていたので保育士に憧れていました。40歳過ぎて保育士の資格を取得して、仕事につなげています」(神奈川県・54歳)

今回は、237人の「憧れていた職業」についてご紹介しました。その職業自体には就けなったけれど、別の形で携わっているという人や、大人になってから再度目指したという話を聞くと、少し前向きな気持ちになれますよね。年齢を重ねると挑戦することに気が引ける部分もありますが、新しくなにかを目指してみたり、挑戦してみると新たな発見があるかもしれませんよ。