FirefoxがJavaScriptベンチマークテストの「SunSpider」でついにChromeを抜いたと報告、ただしSunSpiderは古いという指摘も

ブラウザのFirefoxを開発するMozillaが、Firefoxの開発にまつわる最新情報を報告するブログ・Firefox Nightly Newsで、「FirefoxがJavaScriptベンチマークの『SunSpider』でGoogle Chromeを上回った」と2023年8月10日に報告しました。一方で、SunSpiderは最新版のリリースが2013年の古いベンチマークテストであり、すでに別のベンチマークテストに取って代わられているという声も上がっています。
https://blog.nightly.mozilla.org/2023/08/10/a-view-to-a-better-faster-web-these-weeks-in-firefox-issue-143/

Firefox Finally Outperforming Google Chrome In SunSpider - Phoronix
https://www.phoronix.com/news/Firefox-Faster-SunSpider
Firefox finally outperforming Google Chrome in SunSpider | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=37134092
MozillaのJavaScriptチームが運営するベンチマークテスト結果の比較サイト「AreWeFastYet?」のデータによると、FirefoxのJavaScriptベンチマークは2023年7月23日〜27日頃に大幅に改善され、SunSpiderのスコアがChromeを上回ったとのこと。以下はオレンジ色のドットがFirefox、青色のドットがChromeを表しており、数字が低いほどJavaScriptが高速で動作することを示しています。

このことに対して、Linuxのソフトウェアエンジニアであるマイケル・ララベル氏は自身のブログで、「Mozillaの開発者はSunSpider JavaScriptベンチマークでGoogle Chromeより高速になったことを祝っていますが、このテストはすでにJetStreamベンチマークに取って代わられています」と述べ、SunSpiderは古いベンチマークテストだと指摘しています。
SunSpiderはAppleのWebKitチームが開発したJavaScriptベンチマークテストで、2007年に最初のバージョンがリリースされ、最新版のバージョン1.0は2013年にリリースされました。ところが、その後WebKitチームはSunSpiderをアップデートしておらず、別のJavaScriptベンチマークテストであるJetStreamをリリースしています。
なお、JetStreamの最新版であるJetStream 2.0のベンチマークテストでは、依然としてChromeがFirefoxを上回っていました。

Mozillaは以前からChromeとベンチマークテストで張り合っており、7月にはブラウザの応答時間を計測するツール・Speedometerで、FirefoxがChromeを上回ったと報告しました。
FirefoxがついにChromeよりも高速なブラウザに - GIGAZINE

しかし、「AreWeFastYet?」を確認してみると、記事作成時点では再びChromeがFirefoxを抜き返したようで、両ブラウザはパフォーマンスにおいて激しい争いを繰り広げていることがうかがえます。

この件はソーシャルニュースサイトのHacker Newsでも話題となっており、Mozillaが古いベンチマークテストであるSunSpiderを持ち出したことについて、さまざまな意見が寄せられています。かつてChromeのJavaScriptエンジンであるV8のエンジニアだったというユーザーは、「元V8エンジニアの観点から言えば、SunSpiderはくだらないベンチマークであり、人々がまだそれを追跡しているとは信じられません」とコメント。その上で、Firefoxのパフォーマンス向上自体は歓迎するべきものだと追記しています。

その一方で、Firefoxが追跡しているさまざまなベンチマークテストの結果から、Firefoxのパフォーマンスが時間の経過と共に改善されていることがわかり、Chromeに対抗するブラウザがいることが励みになると述べるユーザーもいました。
