「何を根拠にペテン師と」メイウェザーが井上尚弥へ寄せた“ケチ”に海外で懐疑論止まず!「デービス戦は非現実的」

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フルトンを破り、声価を高めた井上(左)。世界中から賛辞を寄せられ、存在感を強める日本人にケチをつけたのはメイウェザー(右)だった。(C)Getty Images

物議を醸したレジェンドの言動

 ボクシング界のレジェンドが、井上尚弥(大橋)に求めた発言は小さくない波紋を呼んだ。

 賛否両論を巻き起こしたのは、元世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)の言葉だ。現地8月8日に米ボクシング専門メディア『Fight Hype』のYouTubeチャンネルに出演した46歳は、先月25日に同胞スティーブン・フルトン(米国)を破った井上を「とんでもないファイターだと思う」と称えながら手厳しい指摘をした。

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「俺がイノウエに求めるのは、アメリカにきて俺たちと同じ土俵で戦うべきだということだな。ランダムの尿テストや採血テストを受けたうえで、こっちでやってほしい。もちろん俺は彼が好きさ。悪く言うつもりはない。俺の技術を学んでいるところもあるから好きなんだ。だからこそ、ガーボンタ(・デービス)と契約体重で戦えるのかが見てみたい。凄まじい試合になるぜ」

 さらに「彼は初戦でドネアをKOすべきだったと思う」とやや挑発的に言葉を紡いだメイウェザー。現WBA世界ライト級レギュラー王者で、自身の愛弟子的存在でもあるデービスとのマッチアップも要求したレジェンドの言動は海外メディアでも物議を醸した。

 英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は「テレンス・クロフォードと並び称される地球上で優れたファイター」と井上のポテンシャルを称えたうえで「タンク(デービスの愛称)との対戦はあまりにも非現実的だ」と指摘。さらにメイウェザーの発言に対して「ナンセンスすぎる」「何を根拠にイノウエをペテン師と言いたいのか」「彼が13ポンドも無理に上げる意味はない」とネット上で批判の声が相次いだ事実を紹介した。

 また、スペイン紙『Marca』もメイウェザーの発言について「誰もが疑問に感じている」と懐疑的な意見を掲載。「凄まじい試合になるぜ」とされた井上とデービスの対戦については、「結局は体重の問題になる。イノウエにデービスと同じだけのウェイト増加を求めるのは無理がある。日本人戦士はそれを狙うかもしれないが、長いトレーニング期間と特別な強化プログラムが必要になる」とシビアな見解を示している。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]