デンマーク空軍 F-16の退役を2年前倒しすると発表 ウクライナ供与への布石か?
既に訓練は行っている。
建前上はF-35が順調に配備されているから
デンマーク国防省は、現地時間の2023年6月26日、2027年まで運用予定だったF-16の退役計画を2025年に前倒しする方針を明らかにしました。
デンマーク空軍が運用しているF-16(画像:デンマーク空軍)。
この方針はデンマーク国防省が議会に提出した通知によって判明したようです。表向きの理由としては、後継機であるF-35Aの配備が順調に進んでいるためとされていますが、この件に関し、同国のトロエルズ・ルンド・ポールセン国防相代理は「ウクライナへの供与が道が近づいた」と、現地メディアの取材で話しています。
既にウクライナパイロットへのF-16操縦訓練はデンマークで開始されており、隣国のオランダも今夏から訓練を開始するとみられています。また、製造元であるアメリカに関しては5月に政府高官が「ウクライナにF-16など米国戦闘機を他国がウクライナに供与するのを容認する」と述べたこともあり、F-16がウクライナへ渡る可能性はかなり高くなっています。
パイロットの訓練は少なくとも2024年初頭まではかかるとされており、訓練が終わるのに合わせ、最初の機体がウクライナに供与される可能性があると、地元メディアでは予想しているようです。
なお、進行状況や何機供与するかなど具体的な話に関して、ポールセン国防相代理は明言を避けたようです。デンマーク空軍では、現在合計で43機のF-16を保有しており、そのうちの30機が稼働中となっています。