3区間がすでに開通済み。いずれはJRの代替交通ルートに…?

少しずつ事業区間が拡大

 国土交通省 留萌開発建設部は2023年6月29日(木)、北海道縦貫自動車道の未事業化区間である中川〜天塩間について、大まかなルート決定の段階に入ると発表しました。


開通済みの北海道縦貫道「名寄美深道路」(画像:Google Earth)。

 函館〜苫小牧〜札幌〜旭川をむすぶ道央道は、北海道縦貫道の総仕上げとしてさらに北端の稚内をめざし、士別から国道バイパスとして高規格道路の建設・検討が進んでいます。全線でJR宗谷本線をほぼなぞるルートとなっています。

 開通済み・事業中・未事業化区間が入り乱れており、旭川〜士別は開通済み、名寄まで事業中、美深まで開通済み。少し空いて音威子府〜中川が事業中で、さらに北側では幌延〜豊富が開通済みです。

 全通すれば道北〜道央の道路移動は大幅にスピードアップとなり、物流や観光面で効率化に期待がかかります。また現道である国道40号は冬季の凍結・積雪・地吹雪や天塩川の氾濫リスクも抱えており、緊急輸送路の確保も図られます。

 今回は中川から北側、天塩町までが事業化をめざし、計画段階評価のプロセスとして、地域住民などを対象としたアンケートが実施されます。回答は8月20日まで、沿線公共施設だけでなく建設部のWebサイトからでも受け付けています。

 今後この決定をもとに大まかなルート帯や構造が決定され、それに基づいて環境アセスメントや都市計画決定といった、事業化の準備段階の手続きへ入っていくことになります。