ポーランド向けM1A1戦車の第1陣が到着「2年以内に欧州最強の陸軍になる」大臣明言
最新のM1A2 SEPv3もこのあと納入の予定です。
M1A1とM1A2合わせて366両を調達予定
ポーランド国防省は2023年6月28日、アメリカから購入したM1A1「エイブラムス」戦車が同国北西部の港町シュチェチンに到着、歓迎式典を実施したと発表しました。
ポーランドは2022年4月にM1A2 SEPv3を250両、新車で購入する契約をアメリカ政府と結ぶと、2023年1月には中古のM1A1「エイブラムス」を116両、追加調達する契約も締結しています。
今回、シュチェチンに到着したのは中古で購入を決めた後者の方で、数は14両。この後来年(2024年)までに、数回に分けて全数が引き渡される予定です。
最初の配備先は首都ワルシャワに司令部を置く第1機甲旅団で、ここが充足した後も同旅団が属する第18機械化師団隷下の別の旅団、第19機械化旅団などに優先的に配備される計画です。
ポーランド北西部の港町シュチェチンに荷揚げされたM1A1「エイブラムス」戦車(画像:ポーランド国防省)。
なおポーランドは、M1A1「エイブラムス」戦車だけでなく、M88A2「ヘラクレス」戦車回収車やM1074「ジョイントアサルトブリッジ」自走戦車橋、M577指揮通信車なども一緒に購入しており、今回M88A2戦車回収車も3両が荷揚げされていました。
ほかにも訓練用シミュレーターやトレーニングパッケージ、兵站システムなども合わせて購入しています。
今回のM1A1「エイブラムス」戦車の引き渡しにあたり、ポーランドのマリウシュ・ブワシュチャク国防大臣は、「私たちは平和を望んでいますが、それを維持するなら(万一)戦争が起きた時のために備える必要があります。そのために我々は軍を強化します」とコメント。
続けて「歴史は私たちに教えています。我が国は強くなるべきです。2年以内にポーランドはヨーロッパ最強の陸軍を保有する国になることを保証します」とも明言していました。