いろいろ濃過ぎだろ!

航路で6を描く&フルパワー離陸も

 2023年6月に、ANA(全日空)で就航40周年を迎えた「ボーイング767」。これを記念して6月24日、成田空港発着での、同型機を用いた、ファン向けの特別遊覧チャーターが実施されています。


ANAの「767 40周年記念チャーターフライト」の様子。

 使用した767はチャーター実施日にあわせ、機番「JA624A」の機体があえて選ばれました。この機は767でも人気の高いという、主翼翼端が立ち上がった機構「ウィングレット」を装着した国際線機仕様です。

 フライトの飛行ルートは成田空港を出発し西に向かい、長野県で北上し秋田県上空までいったのち、折り返すように南へ。そこから新潟上空で東へ向かい、福島上空で再度南下し、成田空港に戻りました。これは、航路で「767」の「6」を描いたものです。

 フライト中は、パイロットによるコクピットからの実況解説や、空飛ぶ航空教室などを実施。また、離陸の際に用いられた珍しい方法も目玉のひとつとなっています。

 通常、旅客機が十分な長さをもつ滑走路から離陸する場合は、エンジンパワーを途中まであげた状態から滑走を始め、回転数を安定させたのちに離陸推力にセットすることが一般的です。

 ただ今回のチャーター便では、最初にエンジンを最大推力にしてから、ブレーキを解除し、一気に加速する離陸方法「ロケットスタート」を実施。これは、旧石垣空港や丘珠空港など限られた場所で小型ジェット機が実施され、航空ファンにとってはシビれる瞬間のひとつ。通常の767運航便で経験できる機会はかなりレアです。

 なお、搭乗ゲートではパイロットによって作られたという精巧な「実機のようにモデルプレーン」が展示されたほか、搭乗者には、ANAグループ社員のこだわりが詰まったデザインをもつ記念品などが配布されています。