廃止は2024年6月24日です。

老朽化のため


妙見の森ケーブル(画像:写真AC)。

 能勢電鉄は2023年6月23日(金)、兵庫県川西市で営業する「妙見の森ケーブル・リフト」を1年後に廃止すると発表。廃止届を国に提出しました。

 廃止されるのは以下の2路線4駅です。
●妙見の森ケーブル(0.6km)黒川駅、ケーブル山上駅
●妙見の森リフト(0.58km)ふれあい広場駅、妙見山駅

 同社は能勢妙見山や公園施設「妙見の森」へのアクセスとして、同路線を運営。山麓の「黒川駅」は、能勢電鉄妙見線の終着駅・妙見口から徒歩かバスで約1.4km北にあります。

 1960(昭和35)年の開業から63年。利用者の減少がつづき、さらにコロナ禍で打撃を受け、施設の大規模更新時期が近づいていることから、運営継続を断念したとしています。

 最初にこの地にケーブルカーが生まれたのは戦前の1925(大正14)年。2路線を乗り継ぐ形でした。戦中にいったん廃止され、山麓側だけが戦後に復活。山頂側はリフトとなり、今に至ります。山頂側の車両や設備の一部は、静岡県の十国峠ケーブルで再利用されています。

 ちなみに妙見の森には、2021年まで「シグナス森林鉄道」というミニ遊覧鉄道がありました。山の斜面に面する340mの路線を歯車レールで走る「ラック式鉄道」で、鉄道ファンに人気でしたが、同じく老朽化で運行終了しています。