核武装もできる爆撃機。

NATO加盟申請で関係が変わったことをアピール

 スウェーデンのノールボッテン航空艦隊の基地へ、アメリカ空軍の可変翼で超音速を誇る戦略爆撃機B-1B「ランサー」2機が現時時間2023年6月19日に着陸しました。


B-1B「ランサー」がスウェーデンに到着した後の記念撮影の様子(画像:スウェーデン空軍)。

 同機がスウェーデンに着陸するのは史上初めて。アメリカ軍の戦略爆撃機が同国に着陸した例に関しても、第2次世界大戦中に損傷を受けたアメリカ軍の機体が、当時中立国であった同国に不時着した約80年前にさかのぼるようです。

 降り立った目的は、スウェーデン空軍および陸軍とアメリカ空軍の共同訓練を行うため。なお、演習の要請をしたのはスウェーデン側からとのことです。今回の共同訓練は極秘裏に進められていたそうで、B-1が到着する2時間前には米空軍の兵士50人を乗せたC-130「ハーキュリーズ」も到着しています。

 演習が実現したのは、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟申請により アメリカとの関係が緊密になったためです。スウェーデン空軍の トミー・ピーターソン副司令官は、同訓練を「今日我々が目撃したことは歴史的な出来事である」と話しました。

 スウェーデンはウクライナ侵攻によるロシアの脅威を受けNATOに加盟を申請。懸念を表明しているトルコが認めれば、32番目の加盟国としてさらにアメリカとの関係は強化されるとみられています。

※6/23 12:16 一部修正しました。