いろんな意味で実機が見たい!

2024年末までに初飛行へ

 ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスが開発を進めている新型貨物専用機「A350F」。現在フランスで開催されているパリ航空ショー内で、その試作機の機体デザインが公開されています。そのデザインが、試作機としてはかつてないほどに、クセの強いものとなっています。


公開されたA350F試作機のデザイン(画像:エアバス)。

 デザインは、宅配便などで用いられる段ボール箱をモチーフとした、茶色のカラーリングを特徴とします。エアバスでは、A350F試作機の機体デザインを、プロのデザイナーや学生をはじめとする4000以上にものぼる公募案から選ぶという取り組みを実施。その結果、アイルランドのグラフィック・デザイナーとカナダの16歳と12歳の兄弟の案が採用され、今回の珍しい機体デザインが誕生しました。

 A350Fはエアバス社の主力旅客機「A350」をベースにした貨物専用機で、2024年に初飛行を予定しています。A350旅客機は、国内ではJAL(日本航空)が導入していることでも知られています。同機は111tのペイロード(運搬能力)をもつほか、大型貨物の積み下ろしに不可欠な胴体後部の大型貨物ドアも、旅客機ベース貨物専用機のなかでもっとも大きい175インチ(約445cm)のものを設置するといいます。同社は、この実機の公開、ならびに初飛行を2024年末までに実施するとしています。