離陸から約30分後、小型ジェット機のドアが突然勢いよく全開。乗客らは落ち着いた様子だが同機はすぐに緊急着陸することに(画像は『FL360aero 2023年6月13日付Twitter「That was a Moment of grave concern when the door of the Brazilian music band Tierry's Bandeirante EMB-110 plane opened with the singer's team in mid-flight.」』のスクリーンショット)

写真拡大

韓国で先月、アシアナ航空の旅客機に搭乗していた男が機内の緊急ドアを開ける騒ぎがあったが、今度はブラジルの空港を離陸した小型ジェット機のドアが開いてしまう事故が発生した。当時の機内の様子を撮影した動画がSNSに公開され、多くの人々が驚いている。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。

【この記事の動画を見る】

ブラジルのマラニョン州サン・ルイスで現地時間13日、市内の空港を離陸した小型ジェット機「エンブラエル EMB 110 バンデイランテ」のドアが飛行中に突然開いてしまうという恐ろしい事態が起きた。同機に乗っていたのは、前日の夜にサン・ルイス市内でライブを開催していたブラジル人ミュージシャン「Tierry」とそのバンドメンバーだった。

米ニュースメディア『New York Post』によると、一行はライブが終わった翌日の早朝に同機に乗ってバイーア州サルバドールに向かう予定だったが、離陸から約30分後、高度3万フィート(約9144メートル)の上空を飛行中に機体後部の貨物ドアが突然勢いよく開いてしまったのだ。

機内の乗客が撮影した動画には、全開したドアから吹き込んでくる強風によって、シートのヘッドレストカバーが激しくはためく光景が映し出されている。しかし意外なことに、乗客の誰もが落ち着いた様子で席に座っていた。同機は緊急着陸を余儀なくされ、すぐにサン・ルイス国際空港に引き返すこととなった。

当時、空港ではすでに救助隊が待機していたが、幸いにも負傷者はおらず、Tierryらバンドメンバーはホテルに戻ったそうだ。その後、事故当時の様子を捉えた動画がSNSに公開されると、ユーザーからはこのような声があがった。

「ドアが吹っ飛んで尾翼にぶつからなかったのは幸運だった。」
「これはまるで私のミニバンが、スライドドアを開けたまま高速道路を突っ走っているようなものだ。」
「そもそもEMB 110機って、最大高度2万1000フィート(約6400メートル)までの飛行じゃなかったっけ?」

現在、関係機関は同機のドアが開いてしまった原因を調査しており、詳細が分かり次第、発表する予定とのことだ。

ちなみに2021年7月にはアメリカで、客室乗務員を攻撃し飛行中に機内のドアを開けようとした女性がガムテープで拘束されるという騒ぎが起きていた。

画像は『FL360aero 2023年6月13日付Twitter「That was a Moment of grave concern when the door of the Brazilian music band Tierry’s Bandeirante EMB-110 plane opened with the singer’s team in mid-flight.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)