家のリビングやダイニングなどにおしゃれなカーペットや絨毯、ラグなどを敷いている家庭も多いのではないでしょうか。家具と調和したカーペットなら部屋の雰囲気もよくなり、くつろぎやすい空間になるでしょう。

ただ、カーペットや絨毯は放っておくと髪の毛やホコリをためてしまい、ダニが発生する原因になります。そこで、今回はカーペットの掃除方法について解説します。

掃除機で掃除

まずは掃除機から

カーペットを掃除する方法として、最もオーソドックスな方法が掃除機をかけることです。掃除機では主にカーペットの表面のホコリやゴミを取り除くことができます。ここでは、掃除機を使ったカーペットの掃除方法を紹介します。

カーペット用のノズルを使う
掃除機には、使用場面に応じたいくつかのノズルが用意されています。ですので、カーペットを掃除する際にはカーペット用のノズルを使用しましょう。たとえば毛足の長いカーペットを掃除する際にローラーブラシを使用してしまうと、絡みの原因になります。

カーペット用のノズルがどれかわからない場合は、基本的に床ブラシを使用します。

また、頻繁に掃除をしたいなら、スティックタイプの掃除機がおすすめです。掃除機の買い換え時期が近いなら、スティックタイプの掃除機も視野に入れて検討してみましょう。

十字の方向に掃除機をかける
カーペットに掃除機をかける際には、コツがあります。カーペットには毛並みに方向があり、「順目」と「逆目」があります。そのため、掃除機をかける前に、カーペットの毛並みの方向を確認しましょう。

毛並みの方向を確認したら、まず毛が流れている方向とは反対の方向から掃除機をかけます。そうすることで毛を起こすことになり、中に入り込んだホコリや髪の毛などのゴミを吸い取ることができるのです。

そして次に方向を90度変えて2方向から掃除機をかけます。2方向からかけることによって、毛が流れている反対方向からでは取り切れなかったゴミを吸い取ることができ、取り残しを防げます。

大きいゴミは事前に取り除く
掃除機をかける前に目視できる大きなゴミがあるなら、事前に手で取り除きましょう。大きいゴミは掃除機では吸い取れない可能性があります。

また、大きいゴミを無理矢理掃除機で吸い取ると、そのゴミが吸い込み口をふさいでしまうこともあるでしょう。そうなると、吸い込み口の掃除を別途行わなければならなくなってしまい手間がかかります。

スムーズに掃除機をかけるためにも、大きいゴミは日頃から気付いたときに取り除く癖をつけておくといいでしょう、

念入りに掃除したいときはヘアブラシを併用する
また、念入りに掃除したいときは、ヘアブラシを併用するのもおすすめです。掃除機をかける前にカーペットに使い古しのヘアブラシをかけることによって、髪の毛やホコリなどが浮き上がり、吸い取りやすくなります。

また、カーペットの毛が絡んでいるときもヘアブラシを使って絡みを取っておくと、掃除がしやすくなります。

ヘアブラシを使う際は力任せに使うのではなく、優しい力で細かく毛をほぐしていくと絡みが取れやすくなります。

コロコロで掃除

コロコロなら手軽に掃除できる

夜の遅い時間などで掃除機を使って掃除ができない場合は、コロコロ(粘着カーペットクリーナー)を使って髪の毛やホコリを取ることができます。

カーペットの種類に合わせた粘着力を選ぶ
粘着カーペットクリーナーにはさまざまな種類がありますが、「カーペット用」と表示されているものがおすすめです。カーペット用の粘着カーペットクリーナーは、粘着力が高く、カーペットに入り込んだゴミまで掃除できます。

逆に毛足の長いカーペットやウール製、リネン性のカーペットに粘着力の強い粘着カーペットクリーナーは向いていません。粘着力が高すぎて、カーペットを傷めてしまう可能性があるからです。

カーペットの種類を確認し、それにあった粘着カーペットクリーナーを選ぶようにしましょう。

粘着カーペットクリーナーを使用する際は、カーペットの毛並みの「逆目」に沿って転がすようにしてください。

掃除機と併用する
コロコロだけではカーペット全体をきれいにすることは難しいです。カーペット全体をきれいにしたい場合はまずコロコロをカーペットの逆目に沿って転がしながらゴミを取り、その後に掃除機をかけるようにしましょう。

掃除機をかけるときは、前述のとおり毛の流れに注意しながら十字にかけることを意識しましょう。また、掃除機は引くときに吸引力を発揮しますので、押して吸い取るような掃除機のかけ方にならないよう気をつけてください。

拭き掃除で掃除

カーペットについた食べ物のシミや汗などの汚れは拭き掃除で取り除けます。ここでは拭き掃除でカーペットを掃除する方法について解説します。

重曹水を使用する方法
人の汗や皮脂の汚れを取るなら重曹水が効果的です。

水100mlに対して重曹を小さじ1杯混ぜ、重曹水を作ります。そして、重曹水をスプレーボトルに入れて、カーペットの表面に吹き付けましょう。その後、固く絞った雑巾で拭き上げ、仕上げに乾拭きを行います。

また、臭いがきつい箇所や汚れが酷い場所には、重曹水ではなく重曹を直接振りかける方法も有効です。重曹を直接振りかけたあと、タオルでなじませ20分程度放置します。その後、重曹を掃除機で吸い取れば臭いや汚れがきれいに取れます。

掃除機で吸い取れなかった重曹は屋外で優しくはたいて落としましょう。

中性洗剤を使用する方法
カーペットの中には重曹が使用できない素材が使われているものもあります。その場合は中性洗剤を使用しましょう。

中性洗剤を水で薄めて、雑巾を使ってカーペットを拭きます。その後、水拭きを行い、仕上げに乾拭きをして完了です。中性洗剤にもさまざまな種類がありますが、カーペットの掃除には衣料用の中性洗剤が向いています。

中性洗剤を使って汚れを落とした後は、カーペットを陰干しして乾燥させましょう。

また、拭き掃除用の専用クリーナーも販売されていますので、それを利用してもいいでしょう。

カーペットの丸洗い
丸洗い可能な素材のカーペットなら、丸洗いする方法もあります。ただし、丸洗いする際には事前に掃除機をかけて、髪の毛やホコリなどのゴミを取っておきましょう。

洗濯機で丸洗い
自宅の洗濯機を使って丸洗いする場合は、必ずカーペットをネットに入れて行うようにしましょう。ネットに入れずそのまま洗ってしまうとカーペットに傷が付くほか、毛足がほつれてしまう原因になります。

使用する洗剤は通常の衣類洗剤で大丈夫です。洗濯機にカーペットと洗剤を入れ、「毛布コース」(洗濯機によっては「大物洗いコース」などがあります)を選び、洗濯が終わるのを待ちます。

洗濯が終わったら、ネットから出して風通しのいい日陰で干すようにします。直接日光が当たってしまうと日焼けしてしまい、その部分だけ色が変わる可能性がありますので注意しましょう。

浴槽で丸洗い
洗濯機に入らない大きさのカーペットなら、浴槽を使って洗う方法もあります。

浴槽にぬるま湯(約40度)をカーペットが浸るくらいまで入れ、衣類用の洗剤を入れて1時間~2時間程度つけ置きします。その後、浴槽の中でカーペットを踏み、汚れを落とします。踏み洗いのときには、カーペットの表だけではなく裏もあわせて行うようにしてください。

水の濁り具合で汚れが取れたなと思ったら、洗剤の残りがないようしっかりとすすぎます。水切りは、浴槽のふちにカーペットをかけて1時間程度置いておけば、軽い脱水までは行えますので、その後風通しのいい日陰で完全に乾くまで干しましょう。

コインランドリーで丸洗い

コインランドリーなら大きなカーペットも洗える

コインランドリーにはカーペットが洗える大型の洗濯機も用意されています。1畳のカーペットなら12kg、それ以上であれば15kgの洗濯機を使用しましょう。

コインランドリーの便利なところは、乾燥までできてしまうことですが、カーペットの種類によっては乾燥機を使わないほうがいいものもあります。また、乾燥できるカーペットでも、乾燥機を使う際は低温で行うようにしてください。

自宅の洗濯機や浴槽、コインランドリーの使用が難しい場合や、プロに任せたい場合はクリーニングに出す方法もあります。集配を行ってくれるクリーニング店もありますので、運ぶのが大変なときは利用してもいいでしょう。

まとめ

カーペットは思った以上に汚れやゴミがたまっているものです。そのため、こまめに掃除することが大切です。日常の掃除は掃除機を使い、定期的に中性洗剤を使って汚れを拭き取ったり、洗濯機で丸洗いしたりするようにしましょう。

カーペットを掃除する際にはカーペットの種類に応じた方法で行うほか、掃除機の使用方法にも注意することで、カーペットを長持ちさせられます。