「世界的スキーリゾート地」の玄関 新幹線駅工事に本格着手へ 北海道の倶知安駅
北海道新幹線が「インバウンド新幹線」になりそう。
鉄道・運輸機構が「倶知安駅高架橋」工事に本格着手
鉄道・運輸機構は2023年5月19日(金)、延伸工事を進めている北海道新幹線の新函館北斗〜札幌間で「倶知安駅高架橋」の工事に本格着手すると発表しました。5月27日に起工式が開催される予定です。
北海道新幹線(画像:写真AC)。
「倶知安駅高架橋」は、新函館北斗方の羊蹄トンネル(延長9750メートル)と、札幌方の二ッ森トンネル(延長12650メートル)の間に位置しており、高架橋で整備する「明かり区間」の工事となります。駅北側には保守基地に伸びる支線が整備される予定となっており、本線から分かれる部分には、雪による分岐器不転換対策としてシェルターが設けられます。
倶知安駅では新幹線高架橋工事のため、2020年度から在来線の函館本線を西側に移設する工事を開始。2021年10月に移設を完了し、旧函館本線の線路やホームの撤去工事が行われています。なお、倶知安駅を含む函館本線の長万部〜小樽間(140.2km)については、沿線自治体が廃止・バス転換で合意しています。
駅は上下線にホームを1つずつ設ける2面2線を想定しています。倶知安町では、駅のデザインコンセプトを「羊蹄の四季の恵み〜ふるさとと世界が出会う街〜」としており、それを基に鉄道・運輸機構がデザイン案の策定を進めています。
北海道新幹線の倶知安駅は、世界的なスキーリゾート地として知られるニセコエリアの玄関口としての役割を果たすことが期待されています。さらに、後志自動車道も余市から倶知安駅まで延伸される予定で、交通アクセスの大幅な利便性向上が見込まれます。