JR京都線「高槻新駅」設置の話どうなった? 阪急も前向き?「今後アツい場所」どう変化
JR京都線で駅間距離が最大の高槻〜島本間に計画されています。
高槻市はやる気十分
JR京都線の電車(画像:写真AC)。
大阪と京都をむすぶJR京都線において、駅間が5.3kmと最大になっている、高槻〜島本間。その中間地点に新駅を設置する計画があります。
場所は高槻市萩之庄・梶原地区で、すぐ南側にはイオン高槻店があるほか、北側では工事中の新名神高速道路が大津方面から高槻JCTまでつながる予定。さらに付近では、淀川対岸の枚方市牧野地区とのあいだに新たな橋梁の設置計画も進行中です。
新駅設置に向けて動き出したのは2017年度。JR西日本と高槻市のあいだで、可能性の検討について合意が交わされました。その後、準備段階として大阪府は2020年に周辺を「都市計画区域マスタープラン」に「保留区域」として設定、それにもとづき高槻市は2021年の「都市計画マスタープラン」に当該地域を盛り込んでいます。
駅の基本構造は4本の線路のうち中央2線にホームが挟まれる「島式ホーム1本」の形で、新快速の停車は想定されていません。街づくりにあたって駅周辺地区と国道171号のアクセスをどうするかという課題がありますが、イオン西側の道路を活用するルートなどが候補に上がっています。市としてはこれらを踏まえ、まず事業化に向けた「土地利用計画」の策定に向けて動いている形です。
今後JR側は、2021年12月の報告書で、「駅舎の設備および構造検討」を進めるとしています。気になるその進捗状況ですが、2022年3月の市議会での市長答弁で、JRはコロナ禍で経営に大きな影響を受けていることから「今後の検討においては、JRの経営状況等を注視してまいります」と、不透明な状況を匂わせています。高槻市 都市づくり推進課の担当者は「この取り組みはJRと市の両輪で行っていくものであり、JRのほうの検討の進展を待ちつつ、市でも順次検討を進めていきます」としています。
なお2018年の時点で、阪急からも同エリアで高槻市〜上牧間の新駅設置について申し出があり、可能性について勉強会を行っていくという合意がなされています。こちらについては「これまで勉強会を開いてきましたが、まだ前段の課題整理レベルで、業務委託を発注して調査するには至っていません」(同)とのことです。