土足のままフレキシブルに使える玄関土間はとても便利。日刊住まいライターは、この玄関土間をLDKと一体にした間取りの家を、ハウスメーカーで建てました。帰宅した幼い子の服や靴の汚れをここで払ったり、DIYをしたり。しかも、土間から気軽に庭に出られるようにプランしたので、バーベキューもはかどります。実際に土間を使っている様子を紹介。

狭い玄関にうんざり。モルタル仕上げの土間が欲しい!

筆者の家族構成は、40代共働きの夫婦と8歳の子どもの3人。1年ほど前に、子どもが小学校生活に慣れてきたことをきっかけに大手ハウスメーカーで注文住宅を建てました。

著者が新居に強く望んだこと。それは、広い玄関です。

以前に暮らしていた賃貸アパートの玄関は、普段使う靴を家族分置くだけで、たたきがいっぱいに。とても狭い玄関でした。

来客に備える際は、自分たちの靴をゲタ箱にしまわなければなりません。お客さんの靴を置けないからです。

もちろん、子どもの遊び道具なども、玄関のたたきには置けません。アパートの共有スペースの廊下に立てかけて置いていました。

そんな経験から、家づくりでは広い玄関を要望。しかもモルタル仕上げの土間空間にしようと考えることに。

 

わが家の土間玄関のサイズ

こちらは、わが家の1階の間取り。ちなみにわが家の延床面積は26坪です(1階が14.7坪、2階が11.3坪)。

 

写真は、あけた玄関ドア付近から家の奥を眺めた様子。写真奥の右側が、LDKの入り口です。

土間のサイズは幅が約1m、奥行きが約6.5mあります。坪数に換算すると1.97坪。1階の面積のうち、7分の1のスペースを土間玄関に使っていることに。

 

便利な土間玄関の利用方法

土間は、基本的に靴を履いて利用するスペースです。多少汚れても気になりません。そのため、雨の日に泥だらけになった幼い子の服や靴の汚れを、ここで払うことも。落ちた汚れは、ほうきでサッとはけばいいだけです。

ご家庭によっては、ベビーカーや高価な自転車を置いたり、庭仕事に使う道具を一時置きしたりするのにも利用できるでしょう。

土間は、とにかくフレキシブルに使えて便利。筆者はここでDIYもしています。天候や時間に左右されず、かつ、空調が効いた環境で作業ができて快適です。

 

DIYで電動工具などを使うことを見越して、土間スペースには、絶妙な位置にコンセントを設置しています。ときには、精米をすることも。

土間であれば、精米後のぬかが飛び散っても、ほうきではけばOK。掃除がラクです。

もっとも、家庭で精米をする人は少ないでしょう。余談ですが、筆者は精米したてのお米が大好きなのです。これが大変においしい。

賃貸暮らし時代は、精米の準備とあと片づけや掃除に苦労していました。今では土間で簡単にできます。ありがたいですね。

 

来客が多いときもスムーズな出入りが可能

わが家の土間は、LDKと隣り合っていて、ここから室内に入ることになります。この出入り口にあたる部分が十分に広いので、大勢の来客があっても、問題なく土間の横一列に靴が置けます。

つまり、来客は靴を脱いで、そのままおうちへ上がれます。どこかに靴をよけたり、ゲタ箱に一時避難する必要はなし。とてもスムーズに出入りできます。

 

こちらは、ふた家族が集まって、わが家のLDKでホームパーティをしたときの様子。土間とLDKはひとつながりの空間になっていることもあって、コンパクトな家なのに、あまり窮屈に感じません。

1階の床面積の7分の1を占める土間スペースが、まるでLDK空間の一部のような間取りに。実際の面積以上に、部屋を広く見せてくれます。

土間玄関を介して庭とLDKがつながる

玄関ドアから奥に向かって土間を進むと、左側に大きなガラス窓の開口部があります。その先には庭が。そのため、ガラス窓からは、陽の光がたっぷりと差し込んできます。

家族は土間に近づいて、LDKの床に寝転がって日向ぼっこすることも。杉の無垢材のフローリングとも相まって、気持ちよい時間が過ごせます。

 

土間スペースに設置した窓ガラスをあけた先の庭には、バーベキューができるスペースがあります。

じつは、妻は虫と暑いのが苦手。積極的に、外で食べようとはしません。ですが、わが家はバーベキュースペースが土間を介してLDKとつながる間取り。調理した食材をサッと室内に運べるので、ちょっと離れているものの、家族の一体感を得ながら食事ができます。

なお、わが家の庭には水栓設備が設置されています。ですので、靴を洗って干したあと、土間へ戻すのもスムーズ。小さな子どもがいるお宅には、便利な動線です。

以上、わが家の土間玄関について紹介してきました。土間スペースを確保した分、そのほかのスペースは小さくなったものの、筆者としては大満足。わが家の「土間スペースのある暮らし」が参考になれば幸いです。