いつかはやらなきゃと思いつつ面倒に感じ、先延ばしにしがちな実家の片づけ。親が病気になったり、施設に入ったりするのをきっかけに多くの人が急に直面することも多いそう。そこで、実家の片づけの始めどきの目安や、片づけで目標にするポイントを、実家片づけアドバイザーの渡部亜矢さんに教えてもらいました。

始めどきがわかる実家の片づけチェックリスト

帰省などで実家に行くときは親の様子を細かくチェックを。片づけの始めどきを知ることで、家の状況を確認できます。

やりっぱなしのものが増えたり、床置きのものが増えたりするのは、体を動かすのが億劫になっている証拠です。ほうっておくと片づけが大変になるのはもちろん、お金がかかってしまうことも。

□ 病院に行く機会が増えた

□ 薬の量が増えた

□ 健康食品をよく買うようになった

□ 買い物したものを、部屋の床に置きがちになった

□ グチを言うことが増えた

□ 脱ぎっぱなしのものが目につく

□ 戸棚の前にものがたくさん置いてある

□ 以前より掃除が行き届いていない

□ 新聞を読まなくなった

チェックリストを見て2〜3個以上当てはまるなら、片づけの始めどきです。

実家の片づけで目標にすべき3つのこと

元気なうちに始めれば、今後親が暮らしやすいように動線を確保したり、暮らしやすくリフォームしたりすることもできます。実家の片づけをするうえで目標にすべきことを、具体的に教えてもらいました。

●1.「防災」を意識して、危なくない部屋に

片づけは安全を優先。とはいえ、親に“転ぶと危ない”と言うと角が立つことも。

「『地震がきても危なくないように』『停電でも歩けるように』など、防災を意識した声がけを」(渡部さん)

 

●2.健康なうちに片づけて今後を暮らしやすく

人生100年時代。親が健康なうちに片づけ、今後10年、20年を快適に過ごせるよう、もののもち方や収納の仕方を見直すのが理想。

「お金や時間をかけるなら、元気なうちに」

 

●3.介護ベッドを入れる場所を確保できるのが理想!

将来介護ベッドが必要になったとき、トイレや家の出入り口の近くに、介護ベッドを置く場所があるとスムーズ。

「体調を崩してからあわてないよう、家の中にスペースを確保して」

 

ESSE5月号では、実家の片づけの進め方のコツや、片づけに役立つ「捨てやすいものリスト」も紹介しています。さらに、実家の片づけを実践中の読者の体験談を漫画で公開。実家の片づけのモヤモヤを少しでも解消できる内容が目白押しです。