経済波及効果は1500億円超え!

新名神「高槻〜神戸」 ダブルルート化で渋滞解消

 NEXCO西日本は2023年3月17日、新名神高速の高槻JCT〜神戸JCT間(43.1km)が開通から5年を迎えることを受け、その整備効果を公表しました。


新名神の川西IC付近(画像:NEXCO西日本)。

 同区間は2018年3月に全線開通し、名神・中国道の迂回路となりました。東名・名神・中国道と一体になった「国土軸のダブルルート」の一部に位置付けられているといい、その開通によって生み出された経済波及効果(域内総生産、GRP)は2022年までの4年間で「毎年平均1500億円以上」と算出されています。

 ダブルルート化により、並行する名神・中国道は交通量が33%減少し、事故は54%も減ったといいます。開通前に国交省発表の「渋滞ワーストランキング」で3年連続1位だった中国池田IC〜宝塚IC間の渋滞も51%減ったそうです。また、並行する国道171号、176号も渋滞が緩和されているといいます。

 一方、新名神でいまだ未完成の「大津〜高槻」区間に並行する名神や京滋バイパスでは、渋滞が悪化しているとのだとか。名神の高槻JCT(高槻第一JCT)〜大山崎JCT間では、開通前の年間の渋滞回数は51回だったのが、2022年には544回に、京都東IC〜京都南IC間は206回が375回に、京滋バイパスの笠取IC〜宇治東IC間では41回から224回に、それぞれ増加しているそうです。

「大津〜高槻」のうち大津JCT〜城陽JCT間は2024年度、八幡京田辺IC〜高槻JCT間は2027年度の開通が予定されています。全線開通により交通が分散され、渋滞の緩和が期待できるということです。