相鉄・東急新横浜線の開業により、「浦和美園」がSNSでトレンド入り。相鉄沿線の人にとってはあまり馴染みがなかったであろう浦和美園駅とは、どのような場所なのでしょうか。

超巨大な順天堂大学附属病院の建設計画も

 相鉄・東急新横浜線の開業により、新横浜駅と乗り換えなしで結ばれることになった埼玉高速鉄道線の浦和美園駅。東急新横浜線の開業一番列車が「浦和美園」行きだったことや、相鉄線沿線では見慣れない行き先であることから、SNSでも駅名がトレンド入りするなど注目を集めていました。


埼玉高速鉄道の車両(写真AC)

 浦和美園駅は、2001年3月の埼玉高速鉄道線開業と同時に開設された、比較的新しい駅です。JR浦和駅(さいたま市浦和区)とは全く別の場所で、浦和美園駅はさいたま市緑区となります。埼玉高速鉄道の本社も入居する大きな駅舎があり、終着駅のため、駅近くには車両基地も併設されています。
 
 駅周辺は、さいたま市の副都心に位置付けられ開発が進められており、「みそのウイングシティ」として土地区画整理事業が行われてきました。改札を出ると、巨大な「イオンモール浦和美園」が目を引きます。駅から北側に1.2km ほどの場所には、日本最大のサッカー専用スタジアム「埼玉スタジアム2002」が立地。東北自動車道の浦和ICが近いことから、大型物流施設も開発されています。
 
 浦和美園駅には「キャプテン翼」のステンドグラスがあり、「サッカーの街」であることをうたっています。東急新横浜線の開業により、奇しくも新横浜にある日産スタジアムと埼玉スタジアムが1本でつながることになりました。
 
 今後は、駅の北東部に順天堂大学附属病院を建設する計画があります。順天堂が市に提出した計画概要によると、7.66ヘクタールの敷地に、病院や研究施設などを整備。延べ床面積は約21万平方メートルにおよぶ巨大施設となる予定です。新病院の整備により、駅利用者数の増加も期待されます。
 
 人口増加数が全国トップクラスのさいたま市の中でも、浦和美園駅がある緑区は特に人口が増加傾向にあります。新病院の建設で「サッカーの街」だけでなく「医療の街」としての特徴も加わり、さらに街の発展が加速していきそうです。