運行開始した国鉄色リバイバルカラーの381系特急「やくも」。同時に国鉄マーク「JNR」も再現されましたが、この向きについてTwitterで物議を醸しています。点対称に見えるマーク、実は違うのです。

曲線の処理がわずかに異なる

 岡山〜出雲市間を結ぶ特急「やくも」381系電車1編成に、2023年3月16日(木)から国鉄マーク(「JNR」ロゴ)が取り付けられています。「JNR」とは「Japanese National Railways」の頭文字で日本国有鉄道のこと。このたびJR西日本が「やくも」リバイバル運行の一環で、マークも復刻しています。
 
 ところでこのマーク、一見すると点対称な図形に思えます。点対称とは、ある点を中心に180度回転させると元の図形に重なる図形のこと。つまり上下逆さまにしても“同じ”図形になります。


国鉄マーク「JNR」を復刻した特急「やくも」381系電車(画像:山陰観光連盟)。

 改めて「JNR」をよく見てみると、「J」と「R」のデザインがわずかに異なることに気づきます。どちらも英文字をかたどったデザインですが、「J」は“はね”部分の曲線が、「R」は“右に膨らむ”部分の曲線が、それぞれわずかに異なります。つまりマークとしては“天地無用”というわけです。

 ちなみに冒頭の「やくも」に関して、山陰観光連盟が3月15日にTwitterで「JNR」を付けた381系を投稿したところ、マークの向きについて様々なコメントが寄せられましたが、同連盟は同日に「安心して下さい、『JNRマーク』です。」と、正しい向きの写真を投稿しています。