新横浜始発 うめきたエリア 奈良線複線化… 3.18ダイヤ改正の目玉5選【JR編】
首都圏では運賃も上がります。
新幹線も変わる
2023年3月18日(土)のダイヤ改正により、JR各社ではどのような動きが見られるでしょうか。主なもの5つをピックアップしてみます。
より早い時間帯に名古屋、大阪へ(画像:写真AC)。
東海道新幹線に「新横浜始発」新設
相鉄・東急新横浜線の開業に合わせ、JR東海は新横浜駅(横浜市港北区)始発の下り臨時「のぞみ」を新設。土曜日と月曜日を中心に運行します。列車名は「のぞみ491号」で、新横浜6時3分発 新大阪8時6分着です。
新設により、相鉄・東急新横浜線沿線から名古屋や大阪へより早い時間帯に到着できるようになります。
大阪駅「うめきたエリア」開業
JR西日本は既存の大阪駅の北側で、周辺一帯の再開発事業に従事。このたび地下駅と西口が完成し「うめきたエリア」が開業します。
これは駅北西を通る貨物線を地下化したもの。開業により、従来は大阪駅を素通りしていた関空特急「はるか」や和歌山方面行きの特急「くろしお」が、地下ホームに停車するようになります。
そして「うめきたエリア」には新技術もお目見えします。設置されたホームドアはフルスクリーン型ですが、ふすまのように“ドア全体が自在に動く”もの。さらに改札には顔認証機能を搭載した改札機を設置し、実証実験が行われます。
上越新幹線は全列車E7系に
JR東日本は、上越新幹線にE7系電車を計6編成投入。全ての列車がE7系電車に統一され、同線からE2系電車は引退します。
これにより、大宮〜新潟間の最高速度が現行の240km/hから275km/hに向上。所要時間が最大7分短縮され、東京〜新潟間は最速1時間29分で結ばれます。また、東京駅を発着する全ての「とき」「たにがわ」で、グランクラスが利用できるようになります。
JR奈良線が複線化
JR西日本は、奈良線の京都〜城陽間および山城多賀〜玉水間を複線化。これにより安定輸送が実現し、対向列車との待ち合わせが解消され、京都〜奈良間の所要時間も短縮されます。
例えば城陽〜京都間では、快速・区間快速が26分(現行26〜28分)に、普通が31〜38分(現行34〜47分)に。また、城陽駅(京都府城陽市)を午前7時05分と7時18分に発車する普通電車は、終点の京都駅まで先着できるようになります。
特急「ひだ」全列車が新型HC85系に
HC85系(2019年12月、乗りものニュース編集部撮影)。
JR東海は高山本線の特急「ひだ」について、全列車を新型車両HC85系で運行します。HC85系は、ディーゼルエンジンおよび蓄電池の電力でモーターを駆動するハイブリッド車両。内燃機関を1両あたり1台としつつも、120km/h走行が可能です。
「ひだ」には1日1往復のみ大阪駅を発着する便も存在しますが、こちらもHC85系に。これにより、関西でもHC85系が見られるようになります。またJR東海は2023年度より、紀勢本線の特急「南紀」にもHC85系を投入する予定です。
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「今年は値上げラッシュの年」ともいわれますが、JRの運賃に限っても、この春から4社で値上げが予定されています。中でもJR東日本は一足早く3月18日から、鉄道駅バリアフリー料金の導入に伴い、東京の電車特定区間内で値上げを実施。同時に、平日朝のオフピーク時間帯のみ利用でき、通常の定期券運賃より10%安い「オフピーク定期券」を導入します。