侍ジャパンのラーズ・ヌートバー(左)と韓国代表のトミー・エドマン【写真:Getty Images】

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カージナルスからは日本代表にヌートバー、韓国代表にエドマン

 3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、メジャーリーガーが各自のルーツに散って戦うのが1つの魅力だ。複数の国に選手を送り出す球団も珍しくないが、すでに“日韓戦”が勃発している球団があるという。日本代表にラーズ・ヌートバー外野手、韓国代表にトミー・エドマン内野手を送り出すカージナルスだ。

 韓国メディア「韓国日報」が、2人の愉快な関係性を伝えている。米フロリダ州ジュピターのキャンプ地を訪れた報道陣を、エドマンは韓国語のあいさつで迎えたという。3月2日にソウルで代表に合流の予定だ。

 記事によれば、エドマンは「3月10日に行われる宿命の日韓戦の重要性もよく知っている」のだという。妻・クリスティンさんは日系人で、同僚のヌートバーは日本代表に選ばれているためだ。カージナルスのエース、アダム・ウェインライトも「エドマンとヌートバーは既に競争を始めているよ」と話したという。

 エドマンは「ヌートバーと日韓戦について話すのが好きだ。トラッシュトーク(相手を刺激する言葉)も投げているよ」と話し「私たちはカージナルスでいい友達だから(勝てば)WBC終了後に自慢することもできるしね」と続けた。そして「韓国は良いチームを作った。私たちが日本より先に進むことを願う。日韓戦も自信はある」と話したという。

 一方のヌートバーは韓国の取材陣に「遠いところまで来てもらって申し訳ないが、私たち(日本)が勝つだろう」と話したという。エドマンとはロッカールームで“神経戦”を繰り広げており「日本が注意すべき選手」とした。

 2人とも、カージナルスには欠かせない選手だ。エドマンは2021年に二塁手部門のゴールドグラブを獲得した名手。ヌートバーは昨秋のプレーオフで1番打者を担った。それぞれの働きが、日韓戦の勝敗を左右する。勝敗以外にも、WBCの楽しみ方はたくさんある。(Full-Count編集部)