福田富一知事は9日、新年度(令和5年度)の栃木県の当初予算案を発表しました。「いちご一会とちぎ国体」の終了などを受けて歳出は減少し、予算規模は3年ぶりに1兆円を下回りました。

 福田知事が発表した県の新年度の一般会計当初予算案は総額で9786億円、今年度に比べ300億円、率にすると3.0%減少しました。一般会計の当初予算案が減少したのは2年連続ですが、医療福祉関係費などが増加し、総額は1兆円を超えていた昨年度と今年度に続く3番目の規模です。

 県の収入にあたる「歳入」は企業業績の回復により、県税は3.1%増の2640億円を見込んでいます。地方消費税清算金も11.2%増の1057億円を見込んでいます。一方で国からの地方交付税と臨時財政対策債が91億円減少するほか、医療福祉関係の費用の増加などにより財源不足が生じ、県債管理基金から85億円を取り崩します。

 栃木県誕生から150年の節目となる新年度の予算案は、国内で初めて開かれるG7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合に伴う関連事業のほか、国体や障害者スポーツ大会のレガシーの未来への継承、若者や女性に選ばれる「魅力あるとちぎ」づくりなどを柱に編成されています。