パラアスリートから競技の経験などを聞くことで共生社会についての理解を深めようと7日、真岡市の小学校でパラトライアスロンの現役選手による出前授業が行われました。

 授業は障がいがある人もない人も相互に認め合える共生社会について学ぶことを目的に、「日本財団パラスポーツサポートセンター」が全国で開いているものです。視覚障がいがあるパラトライアスロンの中澤隆選手が講師を務め、真岡市の亀山小学校の5、6年生合わせて90人に出前授業を行いました。

 パラトライアスロンは水泳と自転車、長距離走の3種目で競い、視覚障害のクラスでは伴走者と一緒に泳いだり走ったりします。中澤選手は27歳の時に緑内障を発症して32歳で視覚障がい者になり、競技は2011年から始めて国際大会にも出場、日常生活では7日も一緒に参加している盲導犬のシュクレと行動しています。運動が苦手だったという中澤選手は、初めて出場した大会で優勝したことをきっかけに自信がついたといい「一歩踏み出すことで人生が変わることがある」と積極的に生きることの大切さを訴えました。

 児童たちは視覚や聴覚の障がいについて学ぶため、アイマスクをつけてのボールリレーやジェスチャーによる伝言ゲームに挑戦するなど、さまざまな体験を通して共生社会について理解を深めました。