春の始まりとされる二十四節気のひとつ「立春」の4日から、さくら市の氏家地区では恒例の雛めぐりが始まりました。

 穏やかな顔のひな人形が、訪れた人たちに春の訪れを告げます。かつての奥州街道沿いの宿場町、氏家地区の旧家や商店に代々残されてきたひな人形を飾る取り組みは20年前にスタートしましたが、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となりました。

 4日は、千葉の海浜幕張から臨時の特急列車が運行され、大勢の観光客をさくら市の花塚隆志市長など市民が出迎えました。久しぶりに賑わいが戻ったJR氏家駅前の会場にも、たくさんのひな人形が飾られました。

 立派な7段飾りが工具を扱う店先にも展示されるなど、今年(2023年)は、さくら市内の40カ所で雛飾りを楽しむことができます。栃木県の重要無形文化財、瀧澤家住宅の床の間には、京の御所・紫宸殿を模した「御殿びな」や、江戸時代の・享保年間に作られたひな人形が飾られています。

 氏家雛めぐりは3月5日まで開かれています。