寒の入りの６日、那須町で県指定無形民俗文化財の「半俵の寒念仏」が行われ、五穀豊穣などの願いを込めて舞が奉納されました。舞の披露は新型コロナウイルスの影響で３年ぶりです。

「半俵の寒念仏」は、鎌倉時代に源義経や弁慶らの一行が源頼朝の追っ手を逃れて奥州へ向かう途中に、那須町の半俵の地の岩穴で一夜を明かしたという故事にちなみ、その霊を弔うために始まったとされています。現在では五穀豊穣や家内安全などを祈願して毎年、寒の入りと夏の土用の入りの２回、奉納されています。

３年ぶりの舞の奉納となり、地域の人たちが見守る中、義経や弁慶の人形がついた冠をかぶった太鼓打ちや鉦を打ち鳴らす踊り子など、半俵寒念仏保存会の踊り手６人が歌念仏や笛の音に合わせて大きな動きの舞を披露しました。舞が無事に終わると大きな拍手が送られました。