スターラックス(星宇)航空の張国煒董事長

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(台北中央社)台湾の新興航空会社、スターラックス(星宇)航空の張国煒董事長(会長)が海運・航空大手エバーグリーングループ(長栄集団)で国内線やアジア路線を運航するユニー(立栄)航空の董事長を辞任したことが27日、明らかになった。28日に開かれたスターラックス航空の記者会見で翟健華執行長(CEO)は、同グループに再び戻るつもりはないとする国煒氏の意向を伝えた。

国煒氏は同グループの創業者、張栄発氏の後妻の長男。栄発氏の死後の2016年2月、当時エバー(長栄)航空の董事長だった国煒氏はグループの総裁を兼任することを発表したものの、栄発氏の前妻の子供との間で起こった“お家騒動”により、同年3月に同航空董事長を解任させられ、18年5月にスターラックス航空を設立。今年4月にはユニー航空の董事長に就任していた。

国煒氏はユニー航空について「とても良い会社だ」とした上で、今後双方の協力は地上業務の代理や国内線での連携に焦点を置くとした。

現在国際線のみを運航するスターラックス航空の国内線への参入について、当初は来年を予定していたとしながらも、新型コロナウイルスの流行が収束に向かい、国境が間もなく開放されることや、国内線に適した機材の引き渡しが早くても来年末になること、国内線の乗務員が不足していることなどを指摘。「他人の迷惑になることはしない。飛行の安全にも影響が及ぶ」と否定的な考えを示した。

その上で、市場が安定してから国内線を運航するか検討すると説明。スターラックス航空にとって国内線への参入は「純粋にバックアッププランだ」と語った。

(頼言曦/編集:齊藤啓介)