戸建てにトイレは2つ必要? よく耳にする質問です。ハウスメーカーで注文住宅を建てた日刊住まいライターは「2つの間取りにして正解」と感じています。以前の住まいで夫が体調不良になったとき、とても困った経験をしたことが採用の理由。1年半暮らして感じているメリットについて語ります。

夫婦で一致して「トイレは2つ」に。理由は?

夫と3歳の娘の3人家族である筆者。1年半前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。その際、夫婦で一致して「トイレは2つ」の間取りを採用。1階のリビング近くにメインのトイレを、2階の寝室と子ども部屋の近くにサブのトイレを設置しています。

採用の理由は、家づくり前の賃貸マンション時代、夫が感染性胃腸炎になったことに関係が。1か所しかないトイレを、一日に何度も掃除や消毒し、感染予防をしなければならなかった体験をしたのです。

加えて、将来、わが家には子どもが増える可能性もあります。そんなわけで、採用した2つのトイレ。実際に生活していて便利と感じるシーンを紹介していきます。

 

家族のだれかが、体調不良時はかなり便利

いちばん重宝するのは、家族が体調不良になったときです。同居している場合、家庭内感染を防ぐことはなかなか難しいですが、それでも可能な限り予防をしておきたいもの。

わが家の寝室は2階にあります。ここに近いトイレ(上写真)を、体調不良の家族専用にしておけば、トイレを共用しなくてすみます。また、体調が悪くてトイレの回数が増えたり、過ごす時間が長くなったりしても、2つあれば、タイミングがかぶったときに安心。

 

来客時や家族が増えたときにも対応

タイミングがかぶるのはもちろん、たとえその前後でも、来客と家族が同じトイレを使うのは避けたいものです。別々にトイレがあれば、来客にも落ち着いて使ってもらうことができます。

また、2つあれば、当然、家族間でもあわてる必要なし。とくに朝は、トイレを使うタイミングがかぶるものです。将来、家族が増えたときにも安心。

 

こちらは、1階のトイレの様子です。ちなみに現在、わが家の3歳の娘はトイレトレーニングの真っただ中。使用回数が多く、トイレに時間がかかることもあります。加えて、「トイレに行きたい!」と感じてから、ガマンできる時間もまだ短い様子。でも、トイレが2か所あるので、娘はもちろん、家族みんながあせらずに行動できます。

寝室や子ども部屋の近くなら、夜のトイレも安心で安全

2階のトイレは、寝室と子ども部屋の、どちらからもアクセスしやすい場所にあります寝室を出て、廊下を10歩ほど度歩くと、写真のようにとてもコンパクトなトイレにたどり着きます。2階の寝室の近くにトイレをつくったことで、たくさんのメリットが。

夜間にトイレに行きたくなっても、すぐに行けてとても便利。今は筆者と一緒に寝ている子どもにも、大人にとってもありがたいです。

妊娠中であれば、頻回にトイレに行きたくなりがち。また、高齢になるとトイレの回数が多くなることも考えられます。そんなときも、寝室の近くにトイレがあると、安心できるのではないでしょうか。

とくに夜間は周りが暗いため、転倒の危険も。同じ階の、ましてや寝室の近くのトイレに行けるのは、安心で安全な生活にもつながっています。

 

一方でデメリットも。コスト増と掃除の手間がかかる

もちろんデメリットもあります。トイレを2つつくる場合、2か所分の床面積が必要でトイレ2個分の設備コストがかかります。わが家は、2階のトイレを「サブ」と位置づけて家づくりをしたので、最低限の機能がついた便器を選び、できる限りコストを抑えました。

 

掃除の手間もかかるのもデメリット。こればかりは仕方ありません。わが家の場合、1階のメインのトイレは汚れにくくなる機能がついたトイレを採用しました。

なおかつ、簡単ではありますが、どちらのトイレも、とにかくこまめに掃除(便器内に洗剤をかけて、便座と床をふく程度)をするように。頑固な汚れがつかないように意識しています。

以上、デメリットもありますが、トイレが2か所あるのはとっても便利ですし、家族の体調不良時も安心です。わが家はトイレを2つにしてよかったと感じています。