年齢を重ねるごとに、これまでとの変化が生まれてくるもの。今年59歳を迎えた、50代ブロガーの中道あんさんに、そんな心境の変化と、これから意識しておきたいことをつづってもらいました。

50代におきる心の変化と、これからの自分との向き合い方

8月に59歳になりました。ついに50代最後の年が始まりました。50代といっても前半と後半では体の変化や気持ちのもちようなども変わってきたと感じています。そんな私の変化とともに、これから60代を迎えるためにも、意識していきたいことをまとめました。

 

●(1)面倒くさい手間を省きつつ、体をことを考える

これまでは丁寧な暮らしが生きている実感のようでしたので、丁寧にごはんづくりをしていました。例えば、市販のだしの素やめんつゆ、レトルト食品などは使わずに、イチからつくることに重きを置いていました。それが、子どもが社会人ともなれば、そんな丁寧な使命感から卒業。昆布とカツオで出汁をとるなんて面倒なことをやめて、便利な調味料を使うようになりました。カレーなどのたまにしかつくらない料理は自分好みのレトルトで十分。

ただ、年齢ならではの健康志向というのでしょうか、○○が体にいいと聞くと積極的に試してみたいという意欲がおきてきます。例えば、ブロッコリーが筋トレに効果があると聞きつけて最近はよく食べるようになりました。50代前半までは、自分だけは、まだまだ若い人には負けない、なんて意気込んでいましたが、例外なく自分も老化すると悟りました。食べたいもの大事ですが、体によいとされるものを積極的にとることも大事になってきました。

 

●(2)メイクは時間をかけてする

メイクの時間が短いことが自慢でした。よりキレイに見せようとするための努力心はなく、メイクしたことで満足していたからです。ただスキンケアだけは若い頃から気にかけていたおかげで、ハリのあるお肌を保てていると思っていました。ところが、57歳を過ぎたころから、鏡に映る自分の顔に変化が起き始めます。シミが浮き出てきたり、ほうれい線が深くなってきたように感じるのです。鏡を見るたびに、なんだか落ち込んでしまう。そのころ、ちょうどピラティスを始めたことで、リフトアップの顔の筋トレ方法も学びました。

朝、目覚めたらまず洗面室にいき歯みがきして顔を洗ってメイクを始めます。寝起きの顔に昨日一日の生活が現れます。肌の状態から浮腫み具合もチェックして丁寧にスキンケアをして、表情筋の筋トレを少しします。それから、フルメイクです。お肌のシミも人目には気になるほどではなくても、自分の目にはしっかり浮かび上がっているように見えるものです。シミにコンシーラを塗って優しく抑えて隠します。アイラインやマスカラなどつけて、一通り終えて洗面室からでると30分ほど経っていました。

50歳の前半を過ごした会社員時代は10分もあれば十分でしたのに、3倍ほど長くなっています。少しでもキレイに見られたいという思いは、年齢を重ねるほど大きくなっています。その気持ちが女性であることを諦めていない証拠だと思うのです。

●(3)鏡の前で自分としっかり向き合う

自分の姿を少しでもよく見せようと思うのは、自己愛が強いように思えますが、じつは前向きな人生を保つに効果的です。パジャマから服を着替えたときや、ピラティスのあとに全身鏡で自分の体を眺めてみます。すると、「太っている」「お腹が出ている」などというネガティブな感情をもつ半面、「もう少し、こうなりたい」という希望を持ったりします。

どちらに気持ちが振れるかにもよりますが、私は、「なりたい姿になるために」ピラティスをがんばることで一週間を過ごすことにはり合いができました。メイクした後は鏡を見ないという習慣から、鏡をみる回数を増やしたことで、自分のことを気にかけている時間が増えたことになります。自分の内面の悩みに囚われすぎてしまうと、身支度を整えたり、身なりを構わなくなります。キレイになりたい、健康でいたいという、自分の外見を整えることに時間を使うと、クヨクヨしている時間が少なくなり、ポジティブな生き方に振れていくのではないでしょうか。

 

●(4)いつでも出かけられる服装でいる

家から駅まで徒歩で25分という不便な場所に自宅があるせいか、外出が面倒に感じることが増えました。家にいるのが好きすぎてというよりも、気持ちが「おっくう」になっているからです。刺激の少ない生活は穏やかですが老け込んでしまいそう。だから、思いついたら即行動できるように、まず、いつでも出かけられる服装を心がけています。

家にいるより外に刺激が満ちているのは確かです。だから、積極的に遊びの約束を作って仕事ではないことを楽しむように心がけるようになりました。一日遊んで帰ってくると気持ちがリフレッシュされて、仕事への意欲が膨らみます。

50代といっても50歳と59歳では、見た目も中身も大いに違います。歳を重ねることで起きる変化を楽しみながら向き合っていくことで、過去にとらわれず、未来にもとらわれず今を楽しめると思います。