8月23日に、自身のポジティブ思考術をまとめた著書『すべての生き方は正解で不正解』を刊行した與真司郎(AAA)さん。かつては「ネガティブで人に当たることもあった」という與さんですが、今は自他ともに認めるポジティブな人に。それにはアメリカでの生活が大きく関わっていたそうです。詳しくインタビューしました。

與さんが、自己肯定感を高めるためにしていることって?

今回は與さんがどのようにしてネガティブだった思考を変えていったのか、またポジティブでいるための秘訣についてたっぷりとお話を伺いました。

【写真】横顔も美しい與さん

●アメリカでの生活を経て考え方に変化が

14歳のときから芸能界で活躍し、AAAとしてドームのステージにも立っている與さん。しかし、そんな環境だからこそ、 “周りと比べる”ことも多くなってしまったのだとか。

「誰かと比べて自分がネガティブになっているときって、人のせいや、文句が多くなったり、エモーショナルになって強い言葉で相手にあたっちゃう。それは自分のせいなのに、悪いスパイラルに入って抜け出せない…みたいなこともありましたね」

当時を振り返る與さんですが、そんなネガティブな意識を変えたのが“アメリカでの生活”です。

「アメリカの友達は『これは君が悪い』『ここはこういうふうに考えてみたら?』って結構ズバッと言ってくれる。そうすると、確かに自分が悪かったな…ってところもたくさんあったり。悪いところにも気づいたし、逆に自分のいいところもちゃんと気づけるようになって、自己肯定感も上がりましたね。

最初はそんなこと言われても簡単に変われないよ…と思っていたんですけど、視野が広がって、自分が『変わりたい』と思ってからは、人と会って話を聞いて、いろんなものを読む、という努力をしました。僕は結構悩んでいた期間が長かったから、変わるまでに時間はかかった。だけど、そういう経験があったからこそ、そういうポジティブ思考のつくり方みたいなものをシェアできるし、知ってほしいですね」

●今の自分は日本とアメリカのいいとこどり

また、アメリカでの生活で「褒めること」についても変化が。アメリカではなにかとズバッと指摘されることが多いようですが、褒めるときも爽快です。

「褒められてイヤな人っていないと思うんです。だから、小さいことでもいいから褒めていく。たとえばアメリカで歩いていると、すれ違いざまにまったく知らない人に『そのシューズ、カッコイイね』って褒められたりするんですよ。これって日本ではなかなか考えられないですよね。けれど、そうやって気持ちをストレートに伝えるところはすごくいいな、って思います」

ただ、與さんもアメリカの文化、考え方のすべてが正解だと思っているわけではない、と言います。

「アメリカ人は自由すぎるところが合って、遅刻したり、いきなりドタキャンもされるし(笑)。でも、最近は慣れて、『時間ができたから本を読もう』なんてちょっと考え方の方向性を変えるようにしています。その友達と合わなければ離れればいい。無理して付き合う必要はないんですよね。

日本の考え方にもすばらしいところはたくさんあって、僕は今、アメリカと日本、両方のよいところを見られる環境にいます。なんとなく日本人は、本当にいい人が多いから人のことを先に考えてしまう。いいことでもあるんですけど、人に合わせすぎて自分の本当に幸せになれることはなんなんだろう、ってちゃんと自分と向き合える時間も必要ですよね」

●人に期待しすぎず、自分に期待する

そして、人に合わせすぎないということに加えて、「期待をしすぎない」ということも大切です。

「すべて自分完結で人生を送っていくと、結構なんでも許せるようになる。許せるようになったら人生ラクになって、僕自身も怒ることは本当に減りましたね。人には期待せずに自分に期待していく。『できそうにないけど、いや、俺ならできるでしょ!』という自分に対しての期待は絶対に必要です。でも、相手に期待しすぎちゃうと、『なんでやってくれないんだ!』って腹が立っちゃう。そのイライラしている時間も面倒くさいですよね」

人に期待するのをやめると、他人に対する感じ方も変わる。そして、「過去と他人は変えられないので、自分と未来を変えるしかない」と與さんは言います。人に対するハードルを下げることで、毎日の感じ方も変わってくるのかもしれません。

「自分で幸せのハードルを下げながら、小さいことでも幸せを感じられるようにしていく。外が晴れていて、散歩をするだけでも幸せだと感じる。犬の映像を観るだけでも幸せだと感じる。そうやって自分の幸せをどんどん増やしていく。大きなことはしなくいていいんです。人に合わせないこと、人が幸せだと思っているものを自分の幸せだと思わないこと。それは絶対に違うから」

●落ち込むときは、まず簡単なことから始める

今のボジティブな自分はアメリカ生活で努力したからこそ手に入れたもの。だからこそ、與さんは「ただ待っているだけでは幸せは見つからない。自分から動いていかないと」と続けます。

「人が喜ぶものでも、自分が喜べないものはあります。自分が楽しい、喜べるものがあったら、それを追求していったほうが『幸せ』になれる、というのはすごく感じました。メンタルヘルスについて学んでいくなかで、運動が大事なんだ、ヨガとか、精神的に瞑想もいいんだ、それならやってみよう、って取り入れてみたり。もともと美容・健康にはすごく気をつかっていたんですけど、そこも精神とつながってるんですよね」

それでも、日常を過ごしていると、毎日がポジティブに過ごせているわけではありません。

「人生はやっぱり谷あり山ありだから僕もネガティブになる日もあります。だから、ちょっと落ち込むな、というときは、簡単なことから始めてみる。たとえば1時間散歩をしてみるとか。でも、どうしてもこれはひとりで客観視できないな…というときは信頼できる友達に相談しますね。友達だけじゃなくても、家族でも恋人でもいい。自分のことを隠さずになんでも話せる人に話して、溜め込まないというのはひとつの手ですね。

代わりにその信頼している人になにかあったときは手を差し伸べる。そうすればお互いにいい関係が築けるし、やっぱりネガティブな話を毎日されたら、誰だってイヤですよね。人間関係って難しいですけど、そうやってうまくバランスをとってやっていけたらいいと思います」

8月23日に発売された『すべての生き方は正解で不正解』は、日本トップクラスの人気を誇る男女混合パフォーマンスグループ・AAAのメンバーである與さんの33の「ポジティブ思考術」をまとめた最新刊です。

これから先の人生でネガティブになったときにこそ、寄り添い続け、あなたを救う言葉が必ず見つかる「ポジティブ語録」を収録した珠玉の一冊となっていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

記事後編では、與さんが心がけていることや片づけについてお伺いしています! 9月1日に公開予定なので、ぜひお楽しみに。