豆苗も大根も。野菜の切れ端を栽培する「リボベジ」で食費節約するコツ
野菜の切れ端を活用して、再び栽培する「リボベジ」。料理の彩りに使えば、寂しくなりがちな節約おかずが映えメニューに。場所もとらず特別な道具もいらない節約術、始めてみては?
「リボベジ」入門。考えずに水につけるだけ!基本の育て方
リボベジとは「リボーンベジタブル(再生野菜)」の略で、野菜の根や葉などを水につけて再収穫する栽培法。SDGsにも貢献できると注目されています。
野菜と水、器だけでできるテクニック不要のリボべジ。基本の2ステップを押さえておけば、毎日水を替えるだけで、豆苗や大根などさまざまな野菜が栽培できます。
●1:野菜の根や茎を切る
育てたい野菜を用意し、ヘタや根、茎などを数cmカット。切った部分が養分となるので、やや大きめに残すのが成功の秘訣。
●2:水をはった器に入れる
家にある皿やコップに水を浸し、カットした野菜を入れる。水が多いと腐りやすいので、切り口や根が浸る程度の水量でOK。
失敗しない4つのポイント
リボベジを成功させるために、押さえておきたい4つのポイントを見ておきましょう。
●水は毎日替える
雑菌の繁殖を防ぐために、容器の水は1日1回は入れ替えて清潔な状態を保つこと。容器や野菜の切り口、根がぬめっている場合は、流水できれいに洗い流しましょう。
●直射日光を避ける
光合成を行い成長するため、日中はできるだけ室内の日の当たる場所に置くこと。ただし、直射日光に当たると、水温が上がって傷んでしまう危険性があるので注意して。
●秋以降に挑戦!
リボベジは、野菜の旬の季節に合わせると成功しやすい。また、水温が高く、腐りやすい夏に比べ、秋や冬は育てやすく失敗しにくくなる。植物を育てるのが苦手な人は秋冬に挑戦してみて。
●再生は1〜2回まで
再生は1〜2回が限度。それ以上行うとなかなか成長せず、風味も薄れがちに。傷みやすい夏場はとくに回数を守って。また、料理の際は加熱調理がおすすめ。生で食べるのは極力避けましょう。
水を替えるだけで料理を格上げ!リボベジのすすめ
身近な野菜をご紹介します。
●豆苗
・育つ季節
春夏秋冬
・カットする長さ
種から3cmほど
・ポイント
種から3cmほどでカットして、水をはった浅めのパイ皿などに入れて根だけを水に浸す。種に水をかけると腐る原因に。容器はぬめりやすいのでこまめに洗い、カビから守って。
●大根
・育つ季節
春秋冬
・カットする長さ
ヘタから2〜3cm
・ポイント
外側の太くかたい葉を除いて真ん中の新芽を残し、ヘタから2〜3cmでカット。大根を置いたとき、底に空間が生まれる丸く少し深さのある小鉢を選んで。伸びた葉はみそ汁の具に◎
●ハーブ類
・育つ季節
バジル/春夏秋
ローズマリー・ミント/春夏秋冬
・カットする長さ
先端から根に向かって8〜10cm
・ポイント
水に浸る部分の葉を除いて水に挿すと芽が出やすい。1週間ほどで根が伸び、新芽が生えたら収穫OK。下の大きな葉から収穫すると成長が早まる。再生期間は1か月が目安。
●万能ネギ
・育つ季節
春秋冬
・カットする長さ
根から青い部分を含め8cm
・ポイント
細長いコップに入れて根だけを水に浸し、上に伸びてきた青い部分を切って使う。水の量が多いと茎が腐りやすいので注意。まめにカットして刺激を与えると成長が早まる。
●ニンジン
・育つ季節
春秋冬
・カットする長さ
ヘタから1〜2cm
・ポイント
大根と同じく底が深く丸みのある器で育て、ヘタ上部に水がかからないよう注意する。葉が5〜6cm程度伸びたら収穫OK。料理の彩りや、刻んでクリームチーズに混ぜても美味。
●赤カブやビーツなど、根菜類の栽培も!
どちらも、根ではなくヘタから生えてきた葉を食べる。ヘタ上部に水がかからないように注意して、毎日水を替えることがポイント。