フローリングとクッションフロア。水回りの床に使用した場合、どのような違いがあるのでしょうか。これまでさまざまな家に住んできた日刊住まいライターが、それぞれの使用感について語ります。

足触りがいいと感じた床材は?

筆者が15年前まで住んでいた家の洗面所とトイレは、クッションフロアでした。その名のとおりクッション性があるので足触りがよく、素足で歩いても問題なかったです。

そのせいか、今の住まいに引っ越してからしばらくは、フローリングに違和感がありました。素足だと硬くて冷たい感じがするのです。冬場はスリッパを履いて生活しています。

「足触りのよさ」という点では、クッションフロアという選択はよいようです。とはいえ、スリッパを履いてしまえば、フローリングでも足触りはさほど気にならないかもしれません。

素足で日常生活を送る場合は、足触りのよさを考慮に入れておくのがいいと思います。

 

フローリングとクッションフロア。それぞれのデメリット

クッションフロアに慣れていたせいで、引っ越し当初に油断していたのが、フローリングのカビやすさ。洗面所にバスマットを敷きっぱなしにしていると、あっという間に黒カビが発生してしまいました。

気づいてからは、バスマットを毎日簡単に洗い替えできる薄手のタオル生地のものに変更。湿ったまま放置しないように心がけるようにしています。それでも、フローリングの目地にはうっすらと黒ずみができてしまうことも…。

バスマットを工夫したり、こまめに掃除したりすればフローリングでも大丈夫ですが、クッションフロアの方が、お手入れはラクです。

ただし、クッションフロアはフローリングほど耐久性がないと感じました。というのも、キャスターつきワゴンを置いていたら、クッションフロアの表面がへこんでしまったのです。

現在のフローリングの洗面所でも、キャスターつきワゴンを使っていますが、多少のキズはつくにしてもへこむような心配はありません。もちろん、使い方やキャスターによっても、結果が変わってくると思います。

リビング続きのキッチンはフローリングにして正解

次はキッチンの床について(ちなみに筆者はこれまで、キッチンがフローリングの家にしか住んだことがないので、クッションフロアとの比較はできません)。現在の住まいのキッチンは、リビングダイニングとつながっているタイプ。床はすべてフローリングです。

LDKの一体感という意味では、フローリングにして後悔はありません。洗面所のフローリングも、廊下と同じ材質なので統一感の面では満足しています。見映えのよさで選ぶならフローリング、お手入れのしやすさで選ぶならクッションフロアがよいようです。

 

一方、トイレは玄関廊下の床とは素材も色もまったく異なるため、廊下のデザインに似たクッションフロアやフロアタイルでもよかった気もします。

 

理想の暮らしに合わせた床材選びを

水回りの床材にはさまざまなタイプがあり、デザインも豊富です。それだけに、どうしてもデザインに目が行きがちですが、同時に機能性を重視し、理想の暮らしを考えながら床材選びをすることが大切。これが、いろいろな家に住んできた結果、感じたことです。

筆者宅もリフォームを考える時期がきたら、「そのときの自分」のライフスタイルに合った床材を選びたいと思います。