40代の「ジョグパンツ」着まわし。老け見え回避のためのちょっとしたコツ
SNSで人気のファッションイラストレーター・珍田さんと、ライターの野田春香さんがタッグを組んだ連載!「こんなときどんな服を着ればいいかわからない」のあるあるなお悩みに合わせたアイテムやコーディネートを、30〜40代の今を生きる3人の個性豊かな女性の日常とともに紹介していきます。
【今回の主人公は、コンサバスタイルの“マユミ”】
42歳のマユミ。保険会社の営業で、バツイチ独身のひとり暮らし。168cm、57kg。大阪出身。はっきりものを言う性格で気が強く、クールで周りに頼られがちだけど中身は乙女。11歳年下の彼氏がいる。仕事柄、平日はオフィスカジュアルスタイルでモノトーンばかり。休日もそれをベースにしたコンサバな服が多い。
オシャレ着としても大活躍の「ジョグパンツ」はいろんな場面で使える
第11回はトレンドの「ジョグパンツ」。一見スポーティだけど、じつはキレイめにもはけちゃうんです! 通勤シーンと、人との集まりでもすてきに見える着こなしを考えました。
●いつものとろみブラウスもジョグパンツでオバさん感がなくなる
【8/30 火曜日 AM8:00。通勤の朝】
マユミ:最近ミキから連絡がない。2か月前にアフタヌーンティーをしたあとのやりとり以来それきり。私、なにか悪いことを言ったんだろうか。
離婚してユウとつき合い出してからミキやサオリと少し話が噛み合わなくなった。当たり前だけどミキとサオリの会話の中心は家庭。でも私が今話したいことは仕事のこととユウのこと。
話を合わせられないことへの申し訳なさと、二人とも家庭にとらわれずもっと人生を楽しめばいいのにといういら立ちが交錯して、どう距離を取っていいかわからなくなっている。ミキとサオリはすてきな夫と子どもがいていい生活をしていて、そこへの嫉妬心もあるのだろうか。ユウといる時間は幸せだけれど、そこに未来があるのかどうか、まだわからないから。
…とモヤモヤする気持ちは仕事で発散させよう。残暑が厳しくてきちんとしたパンツなんて、はいていられない。動きやすく肌離れもいいジョグパンツが主役。シャツと合わせればパンツのラフさも軽減するし、シャツ×パンツのシンプルなスタイルが今っぽくなるところも気に入ってる。
足首をキュッと包んでくれるからエアコンの冷え対策にもよくて助かっちゃう(年齢のせいなのか最近すぐ冷える)。通勤らしくピンヒールのパンプスでキレイめに仕上げ、アクセサリーで華やかさも忘れずに。
プライベートでいろいろあっても、仕事に気持ちを向けられて、オシャレで気分を変えられる自分の性格がありがたい。暑いけど、今日も張りきって営業がんばろう!
●アウトドアの日。カジュアルな装いも新鮮に
【9/4 日曜日 PM2:30。BBQ】
会社の後輩に誘われてBBQへ。男女15:15で集まる出会いの場。あまりノリ気じゃなかったけれど、最近知らない人と交流することが激減していたから気分転換に参加してみることにした。アラフォーにもなると独身とはいえこんな誘いはほとんどないし、自分から積極的に出かけない限り初対面の人と関わることもない…とは離婚してから気づいたこと。
どうせ私が最年長と案じて、年齢を感じさせないヘルシーな服装にしようとジョグパンツを選んだ。カジュアルに寄せすぎても顔がぼんやりするから、シャキッと見せてくれる開襟シャツを投入。仕事で着るシャツよりもカジュアルだしBBQにも似合う。大ぶりでインパクトのあるアクセサリーでオフの日らしさと大人ならではのリッチ感を出した。
浮ついた出会いが新鮮で楽しかったのも束の間、内容のない社交辞令の会話が飛び交うことに疲れて、存在感を消して休憩。スマホを見たらミキとサオリとのグループLINEに通知が。サオリから「新しいネイル超かわいくできた!!」のメッセージと写真。唐突にこんな他愛もない連絡をしてくるなんてなに? と思ったけれど、サオリのことだから私とミキが気まずくないように計らってくれたのだと気づき笑ってしまった。
同じ内容のない会話でも、落ち着けるのはやっぱりこの2人。なんでもわかり合おうとするから疲れるんだ。それぞれの人生があるのだから話が噛み合わない時期くらいあっても当然だと思い直し「私は今BBQだよ〜最年長でツラい」と現場写真を添えて返事をした。ミキからコメントがくるといいのだけれど。
●今回のキーアイテム:ジョグパンツ
去年からブームが続くジョグパンツ。一見スポーティーだけど、とろみ素材や光沢のあるもので選べばオシャレ着として活躍。黒を選ぶとカジュアル感が軽減され着まわしやすいです。オンの日もオフの日も頼れて、ちょっぴりいつもと違う感じも出て、はくだけで今っぽくなれて、しかもラク。いいことだらけのこのパンツ、ぜひ一度お試しを。