もしも火葬の前にポップコーンの種を飲み込んでいたらどうなる?葬儀屋さんに聞いてみた

いえもり&5歳と2歳(@iewori)さんがTwitterに投稿した素朴な疑問が話題を呼んでいる。
死ぬ直前にポップコーンの種を大量に飲み込んでおくと、火葬の時どうなるんだろう
— いえもり&5歳と2歳 (@iewori) 2022年7月26日
リプライ欄には、「ポンポンなるの想像してしまって不謹慎やけど笑っちゃいました」「暗い葬式を一気に明るく出来そうですね」「焼き上がった時に香ばしい臭いになるかも」と楽しい想像をする声が集まっている。
そんな中、葬儀社勤務を名乗るTwitterユーザーが、引用リツイートで実際にどうなるか回答した。
葬儀社勤めがマジレスすると高温すぎて一瞬で灰になる。でも、お供えしたものはあの世で百倍になるという言い伝えもあるから大量を超えるレベルの大量のポップコーンを背負ってあの世に迎え入れられると思います。 https://t.co/iVsgXQy88I
— 月とすっぽんぽんぽこりん (@ponponloveyou10) 2022年7月26日
この興味深い投稿をしたのは、月とすっぽんぽんぽこりん(@ponponloveyou10)さん。「一瞬で灰になる」とはどういうことなのか? 火葬の際に入れていけないものはあるのか?話を聞いてみた。
ポンポン弾けることはない
葬儀社ではどんなお仕事をされているのですか?
葬儀全般を通して、お式やお別れのお時間の司会、喪主様・お寺様との打ち合わせが主な仕事です。火葬場での事務作業もしております。
火葬の際、ポップコーンの種を一緒に焼くことはできますか?
はい、できます。火葬場の釜の火力にもよりますが、トウモロコシの種を入れて支障が出ることはないと思います。
「高温過ぎて灰になる」とはどういうことでしょうか?
炉の温度は800度以上が推奨されており、地域によって差はあれど、この温度を下回ることは多分ないのでポップコーンが弾けるより前に火がついてしまうのでは……と思っています。
火葬のお供えで、印象深い経験はありますか?
私が担当した中では、故人様がお好きだった水ようかんをどうしてもお棺に入れたいというご要望がありました。しかし季節は真冬、売ってないんです。そこで思い出したのが、北陸の方には冬に水ようかんを食べる風習があるということ。すぐに都内のアンテナショップに出向き、無事にご用意できました。
ご遺族の方が持参されたものに関してはお話しできないのですが、私の祖母の時はとにかく甘いものが大好きだったので、お棺いっぱいの和菓子とあちらでメイクできるように、トラベルサイズのメイク用品一式を用意しました。
燃やせないものもあると聞いたことがあるのですが。
金属は炉を傷めてしまったりご遺骨を破損してしまう可能性があるのでお棺に入れられません。
例えばゴルフクラブや釣竿などを入れたい場合は、木とプラスチックで作ったものを代わりにしたり、現物を撮影した写真を入れていただくように提案しております。
ポップコーンの種を入れたいという要望があったらどうしますか?
まず前述のように灰になることをお伝えします。それでもやっぱり入れたいとおっしゃったら、少量を入れていただくようにお願いします。
故人様やご遺族の希望で生前好きだったポップコーンをということであれば、例えばできあがった商品をお入れするのは? と勧めるかもしれません。
ご希望が何であれ、基本的には入れたいものを入れたいと思った状態のまま入れて頂くようにしています。
「ポップコーンは火葬のときどうなるんだろう」という素朴な疑問ツイートから、こんなにためになるお話が聞けるとは。
月とすっぽんぽんぽこりんさんが「お供えしたものはあの世で百倍になるという言い伝えもある」とツイートされているように、大好きなものに囲まれて旅立ちたい! という気持ち、葬儀屋さんに相談すれば叶いそうだ。
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