物価の上昇が続いています。すぐ家計に響いてくる「食費」から節約してみましょう。「買い物方法と冷凍庫の収納を見直して、食費を1割節約できた」というライフオーガナイザーの尾花美奈子さんに教えてもらいました。

続く物価上昇。わが家の食費を1割削減した方法

「物価上昇」「食品価格の値上げ」が続いていますね。私も最初の頃はどこか他人事のようにニュースを聞いていました。けれど実際に買い物の場面で食材の値上がりに気づいて不安にかられ、食費の見直しをしてみることにしました。

アルミトレイを使って食材の定位置を決める!<写真>

 

●気になる食費を見直し。週3〜4回の買い物は本当に必要?

じつは食費に関して少し気になっていることがあったのです。それは「買い物の回数が多い」ということ。家計簿をつけながらたびたび感じていました。たくさん食べる家族がいるわけでもなく大家族でもないのに、週3〜4回、つまり週の半分も行くのは多いのではないかと。
そしてたりない分を買いたすだけのつもりが、お菓子など余計なものまで買ってくるということがよくあり、ここに無駄な出費があるのではと思いました。

買いに行く主な理由は「週の途中で肉や魚がたりなくなること」でした。
野菜ならまだしも主菜となる肉や魚がきれてしまうのは困るので買いたしに行くのですが、ではなぜ1週間たりるように在庫把握できないのか。

 

●肉や魚の在庫が把握できないのは、冷凍庫の収納のせいだった

そこで、冷凍庫の収納法に原因があることに気づきました。
肉や魚を冷凍するときはチャックつきポリ袋などに入れて立てて収納するのが定番の方法で、私も疑わずにそうしていました。
でもよくよく考えてみると、チャックつきポリ袋が重なると在庫の全体数が見えづらく、肉や魚の在庫が少なくなっていてもわかりづらかったのです。

 

●見えやすい収納に変更。100円ショップのアルミトレイが活躍

そこで収納を変更してみました。冷凍した食材を深い引出しから浅い引き出しへ移動させ、横に寝かせて並べることですべてを見渡せるようになりました。

今まで浅い引き出しは、アルミトレイで急速冷凍するための場所として使っていました。ここで冷凍させた後にチャクつきポリ袋に入れて深い引出しへ立てていましたが、配置変更後は冷凍をしてもそのままで「冷凍かつ収納」という形にしました。

100円ショップのアルミトレイを使って食材のカテゴリー分けと定位置を設定。在庫がよくわかり、偏りなくバランスよく買えるようになりました。

 

●在庫数がわかるようになり、余計な買いたしが減る

冷凍庫の食材を見渡せることの最大のメリットは「在庫の様子がわかりやすく記憶にも残りやすい」ということでした。

買い物前に計画を立てていなかったとしても、在庫の様子が記憶に残っていればどれくらい買いたせばいいのか、あるいは買わなくてもいいのか予想ができます。
結果として過不足なく適正量を買うことができるようになり、後日買いたしに行くことでの予算オーバーや余計な買い物も大幅に減り、お金と時間の節約につながりました。

なお凍らせた食材をチャックつきポリ袋に入れ直さなくても、味に変化は感じませんでした。ポリ袋を洗って乾かす負担がなくなり、むしろポリ袋を使わない方が私にはいい結果をもたらしてくれています。

深い引出しには市販の冷凍食品を収納することにしました。チャックつきポリ袋が並んでいたときと違い、どのような食品がどれくらいの量あるかはそれぞれのパッケージを見れば一目瞭然。困ったことは起きていません。

 

●1割の食費削減に成功

このように、在庫が隠れずに全体を見渡せる収納に変えたことで余計な買いたしが防止され、約1割の食費削減に成功しました。

定番の収納法と違ったとしても、「自分なりの見やすさ・わかりやすさを求めた」ことが成功のポイントでした。ぜひご自宅の冷凍庫や冷蔵庫を見直してみてくださいね。