iFi audioのお手ごろ据え置きオーディオ登場、100万円超えイヤホンも - ポタ研注目製品(後編)
フジヤエービック主催のポータブルオーディオイベント「ポタ研」が、東京・中野サンプラザで7月9日に展示会形式(事前登録制)で開催されました。ここでは前編に引き続き、当日会場で見つけた注目製品を紹介します。
「ポタ研2022 夏」の会場で見つけた新製品。左上から時計回りに、iFi audio「ZEN Air」シリーズ4製品、SHANLINGのポータブルUSB DACアンプ「UA3」(参考出展)、オーツェイドのセラミックピエゾツイーターとダイナミック型を組み合わせた同軸ドライバー搭載のラディウス W(ドブルベ)シリーズ「HP-W300」(参考出展)、Unique Melodyの100万円超え新作イヤホン「MASON FS Le Jardin」
お手ごろ価格が魅力のiFi audio「ZEN Air」シリーズ
トップウイングサイバーサウンドグループのブースには、7月8日に発売したばかりの英iFi audioブランドの新しい「ZEN Air」シリーズ4製品が並んでいました。
iFi audio ZEN Airシリーズ4製品
ZEN Airシリーズでは、USB DAC内蔵ヘッドホンアンプ「ZEN Air DAC」、Bluetoothレシーバー「ZEN Air Blue」、ヘッドホンアンプ「ZEN Air CAN」、フォノイコライザー「ZEN Air Phono」の4製品をラインナップしています。
高品質なデスクトップオーディオ環境を2万円台という手ごろな価格で実現できる、従来の「ZEN」シリーズの回路をさらに簡素化。ディスクリート部品や左右対称のチャンネルレイアウトといったコアな要素を残し、回路設計を高品質に保つことで性能を従来機に近づけつつ、いずれも18,700円とさらなる低価格化を図りました。ZENシリーズにあった4.4mmバランス接続は、ZEN Airシリーズでは省かれていますが、そのぶん買いやすくなったかたちです。
本体素材は、アルミ押し出し材を使っていたZENシリーズとは異なり、合成ポリマー素材を採用。質感のある仕上げを施していて、一般的なABS樹脂ではなく、2種類の熱可塑性ポリマーによって剛性の確保と衝撃吸収性の向上を図ったのが特徴です。濃淡が異なる色合いのグレーカラーを採用しており、4つ並べるとキレイなグラデーションになるというちょっとした仕掛けもあります。
試しにZEN Airシリーズの製品のトップパネルを指で軽く叩いてみると、ZENシリーズのように金属質な「カツンカツン」という音はせず、もう少し大人しめの硬質な「コツコツ」という音が聞こえてきました。夏場はあまり恩恵を感じられないかもしれませんが、寒い冬にはうっかり触れてもヒヤッとしなさそうで、その点では安心です。
上からBluetoothレシーバー「ZEN Air Blue」、USB DAC内蔵ヘッドホンアンプ「ZEN Air DAC」、ヘッドホンアンプ「ZEN Air CAN」、フォノイコライザー「ZEN Air Phono」。4つ並べるとキレイなグラデーションに
ZEN Airシリーズは、コスト削減のためにACアダプターが付属せず、USBバスパワーで動作するZEN Air DAC以外は、別途ACアダプターを用意する必要があります。ZEN Air Blue/ZEN Air CAN/ZEN Air PhonoにはUSB-DCケーブルを同梱しており、iPadなどのAppleデバイスに付属している5V/2A以上のACアダプターをZEN Airシリーズの電源として代用できます。
とはいえ、iFi audioからは「iPower II」のようなオーディオ向けACアダプターが発売されているので、ゆくゆくは“オーディオ沼のほとり”からド真ん中へと進むのであれば、これを機にひとつ買っておくのもいいと思います(ZEN DAC+iPower IIユーザーより)。
ZEN Air Blue等に付属するUSB-DCケーブル
SHANLING小型DACアンプ/iBassoプレーヤー「DX320」登場
SHANLINGやiBasso Audioといったオーディオブランドの製品を取り扱うMUSINのブースでは、スマートフォンなどにつないで使えるSHANLINGのポータブルUSB DACアンプ「UA3」が参考出展されていました。
SHANLING UA3(参考出展)
UA3のパッケージ
4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドのヘッドホン出力、USB Type-C端子を両端に装備。DACチップは「AK4493SEQ」で、オペアンプには「RT6863」をデュアルで採用。最大768kHz/32bitまでのPCMと、DSD512までのハイレゾ音源を再生できます。最大出力は210mW@32Ω。
4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドのヘッドホン出力を装備
6月末に発売開始したiBasso AudioのポータブルUSB DACアンプ「DC06」(直販15,950円)と並べてみると、UA3のサイズはやや大きめ。ただ、本体にボリュームコントロールキーを備え、スマホのソフト側ではなく直接ハードウェア側から音量調整できるのは魅力と映る向きもありそうです。
iBasso Audio DC06(左上)とUA3(右下)を並べるとこんな感じ
iBasso Audio DC06
同ブースには、iBasso Audioから6月末に国内発売された最新ポータブルオーディオプレーヤー「DX320」(直販21万9,780円)の姿もあり、来場者の注目を集めていました。
iBasso Audio DX320
ロームが開発した最高峰オーディオ用ICシリーズ「MUS-IC」の「BD34301EKV」をデュアルで搭載する珍しい機種で、コルグの次世代真空管デバイス「Nutube」を積んだシングルエンド出力の交換用アンプモジュール「AMP13」が使えます。用途に合わせてLinuxベースのオーディオ再生用「Mango OS」と汎用的なAndroid OSを切り替えられる仕組みも健在です。
AMP13(左)とDX320(右)。AMP13はコルグの次世代真空管デバイスNutubeを積んだ、シングルエンド出力の交換用アンプモジュールだ
「春のヘッドフォン祭 2022 mini」で参考出展していたDX320の展示機は、背面がツヤツヤの鏡のような鏡面仕上げでしたが、製品版ではすりガラスのようなさらっとした仕上げに変わっていました。AMP13を装着したときにNutubeデバイスの発光部がのぞける“窓”も設けるなど、ポタオデ好きにとって見どころの多い機種に仕上がっていると感じました。
DX320の背面。“窓”の奥に、AMP13が備えるNutubeの2つの発光部がぼんやり緑に光っているのが分かる
MUSINのブースでは、DX320用のさまざまな交換アンプモジュールを試すこともできた
100万円超え!? Unique Melody新イヤホンの実機初披露
ミックスウェーブのブースでは、6月に台数限定で発売したUnique Melodyのプレミアムな新作イヤホン「MASON FS Le Jardin(メイソン エフエス ル・ジャルダン)」の実機が初披露されていました。ユニバーサルモデルが110万円で世界限定40台、カスタムモデルは129万8,000円で世界限定5台という超ハイエンドイヤホンです。
Unique Melody MASON FS Le Jardin
12基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーと、長年の骨伝導技術の研究により生まれた、独自設計の銀とパラジウム合金製の圧電骨伝導ドライバーを搭載。空気伝導と骨伝導を組み合わせて音の細部まで再現し、「まるで生のバンドがそばにいるような音楽観とダイナミックな音場を表現する」といいます。
赤、紫、青が混ざり合ったマーブル模様のようなシェルは、モネの絵画からインスピレーションを得て、最高級の天然サボテン材を使ったスタビライズドウッドシェルを採用。イヤホンケーブルとしてはかなり太めで存在感のある、PW Audio製のツートンカラーケーブル「Meet Again」のほか、AZLAのイヤーピース、イヤホンをしまうためのDignis製レザーケースなどが付属します。
Unique Melodyでは他にも、新タイプの独自開発骨伝導ドライバーを搭載した新作イヤホン「MEXT」(ユニバーサルモデル:7月2日発売/17万2,000円前後)や、国内未発売の「MASON FuSang」、製品名がまだ付いていないという試作機が並んでいました。
Unique Melody MEXT
Unique Melodyの国内未発売機、MASON FuSang(左)。右は、製品名がまだ付いていないという試作機
Campfire Audioからは、薄さ2ミクロンの振動板を備えた14mmプラナーマグネティック(平面磁界型)ドライバー搭載のカスタムイヤホン「Supermoon」と、これまで特定販路で限定販売していたカスタムイヤホン「Equinox」、「Solstice」が登場。ほかにもFaudioや64 Audio、Beat Audioといった、ミックスウェーブが取り扱うさまざまなポータブルオーディオ製品が並んでいました。
Campfire Audioの出展製品。左からEquinox、Solstice、Supermoon
Faudioの出展製品。左からDark Sky、新作Mezzo
64 Audioのイヤホン2製品が登場
Beat Audioのイヤホン用ケーブル2製品の参考出展も
ラディウスW振動板機に開発中の新モデル。DACアンプも
ラディウスのブースでは、W(ドブルベ)シリーズの新製品として開発中の有線イヤホン3機種「HP-W100」、「HP-W200」、「HP-W300」が参考出展されていました。
W(ドブルベ)シリーズの新製品として開発中の有線イヤホン3機種。左からHP-W100、HP-W200、HP-W300(参考出展)
ドブルベシリーズといえば、2種類の振動板を同軸上に配置したDDM(Dual Diaphram Martix System)方式ドライバーを搭載した有線イヤホンで知られています。今回の3機種では、オーツェイドのセラミックピエゾツイーター・VST2とダイナミック型を組み合わせた同軸ドライバーを搭載。
振動板や本体の素材が異なっており、具体的な違いとして、HP-W100はダイナミックドライバーにPEN振動板を採用し、アルミニウムハウジングを採用。HP-W200はダイナミックドライバーにグラフェンコート振動板、本体素材にステンレスを使っています。最上位のHP-W300は、ダイナミックドライバーにチタニウムコート振動板、本体にチタニウム合金を採用。こうした違いによって、サウンドのキャラクターもだいぶ異なることが伺えます。なお、上位2機種(HP-W200、HP-W300)は、MMCX端子によるケーブル交換にも対応します。
ほかにも、「RK-DA70L」という型番が付けられた、Lightning接続のDACアンプが参考出展されていました。3.5mmアンバランスのイヤホン出力を備え、最大384kHz/32bitまでのPCMと、5.6MHzまでのDSD再生(DoP再生)が可能。AppleのMFi認証取得に向けて試験中とのことです。価格は未定で、年内発売を目指しているとのこと。
RK-DA70L(参考出展)
発売中の完全ワイヤレスイヤホンとして、ゲーミング向けのHP-P100BTと、LDACコーデックに対応したHP-R300BTも展示されていた
○その他
finalのブースでは、7月22日発売予定のZE2000や、現行のZE3000、多彩な有線イヤホンを出展
発売目前のfinal ZE2000を試聴できる貴重な機会
DITAの新しい有線イヤホン、Perpetua。finalのブースにて
finalブースには、FiR audio Frontierシリーズ3製品も並んでいた
THE C@BLEMASTERのブース。どこかで聞いたようなネーミングとロゴが目を惹いたが、ここでは試聴だけでなく即売会も行われていたようで、大勢の来場者が早くから列を作っていた
2023年7月2日の閉館が決まった中野サンプラザ。ポタ研やヘッドフォン祭の会場としておなじみで、2022年9月の「秋のヘッドフォン祭」についてはこれまで通り、中野サンプラザが会場となる
「ポタ研2022 夏」の会場で見つけた新製品。左上から時計回りに、iFi audio「ZEN Air」シリーズ4製品、SHANLINGのポータブルUSB DACアンプ「UA3」(参考出展)、オーツェイドのセラミックピエゾツイーターとダイナミック型を組み合わせた同軸ドライバー搭載のラディウス W(ドブルベ)シリーズ「HP-W300」(参考出展)、Unique Melodyの100万円超え新作イヤホン「MASON FS Le Jardin」
トップウイングサイバーサウンドグループのブースには、7月8日に発売したばかりの英iFi audioブランドの新しい「ZEN Air」シリーズ4製品が並んでいました。
iFi audio ZEN Airシリーズ4製品
ZEN Airシリーズでは、USB DAC内蔵ヘッドホンアンプ「ZEN Air DAC」、Bluetoothレシーバー「ZEN Air Blue」、ヘッドホンアンプ「ZEN Air CAN」、フォノイコライザー「ZEN Air Phono」の4製品をラインナップしています。
高品質なデスクトップオーディオ環境を2万円台という手ごろな価格で実現できる、従来の「ZEN」シリーズの回路をさらに簡素化。ディスクリート部品や左右対称のチャンネルレイアウトといったコアな要素を残し、回路設計を高品質に保つことで性能を従来機に近づけつつ、いずれも18,700円とさらなる低価格化を図りました。ZENシリーズにあった4.4mmバランス接続は、ZEN Airシリーズでは省かれていますが、そのぶん買いやすくなったかたちです。
本体素材は、アルミ押し出し材を使っていたZENシリーズとは異なり、合成ポリマー素材を採用。質感のある仕上げを施していて、一般的なABS樹脂ではなく、2種類の熱可塑性ポリマーによって剛性の確保と衝撃吸収性の向上を図ったのが特徴です。濃淡が異なる色合いのグレーカラーを採用しており、4つ並べるとキレイなグラデーションになるというちょっとした仕掛けもあります。
試しにZEN Airシリーズの製品のトップパネルを指で軽く叩いてみると、ZENシリーズのように金属質な「カツンカツン」という音はせず、もう少し大人しめの硬質な「コツコツ」という音が聞こえてきました。夏場はあまり恩恵を感じられないかもしれませんが、寒い冬にはうっかり触れてもヒヤッとしなさそうで、その点では安心です。
上からBluetoothレシーバー「ZEN Air Blue」、USB DAC内蔵ヘッドホンアンプ「ZEN Air DAC」、ヘッドホンアンプ「ZEN Air CAN」、フォノイコライザー「ZEN Air Phono」。4つ並べるとキレイなグラデーションに
ZEN Airシリーズは、コスト削減のためにACアダプターが付属せず、USBバスパワーで動作するZEN Air DAC以外は、別途ACアダプターを用意する必要があります。ZEN Air Blue/ZEN Air CAN/ZEN Air PhonoにはUSB-DCケーブルを同梱しており、iPadなどのAppleデバイスに付属している5V/2A以上のACアダプターをZEN Airシリーズの電源として代用できます。
とはいえ、iFi audioからは「iPower II」のようなオーディオ向けACアダプターが発売されているので、ゆくゆくは“オーディオ沼のほとり”からド真ん中へと進むのであれば、これを機にひとつ買っておくのもいいと思います(ZEN DAC+iPower IIユーザーより)。
ZEN Air Blue等に付属するUSB-DCケーブル
SHANLING小型DACアンプ/iBassoプレーヤー「DX320」登場
SHANLINGやiBasso Audioといったオーディオブランドの製品を取り扱うMUSINのブースでは、スマートフォンなどにつないで使えるSHANLINGのポータブルUSB DACアンプ「UA3」が参考出展されていました。
SHANLING UA3(参考出展)
UA3のパッケージ
4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドのヘッドホン出力、USB Type-C端子を両端に装備。DACチップは「AK4493SEQ」で、オペアンプには「RT6863」をデュアルで採用。最大768kHz/32bitまでのPCMと、DSD512までのハイレゾ音源を再生できます。最大出力は210mW@32Ω。
4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドのヘッドホン出力を装備
6月末に発売開始したiBasso AudioのポータブルUSB DACアンプ「DC06」(直販15,950円)と並べてみると、UA3のサイズはやや大きめ。ただ、本体にボリュームコントロールキーを備え、スマホのソフト側ではなく直接ハードウェア側から音量調整できるのは魅力と映る向きもありそうです。
iBasso Audio DC06(左上)とUA3(右下)を並べるとこんな感じ
iBasso Audio DC06
同ブースには、iBasso Audioから6月末に国内発売された最新ポータブルオーディオプレーヤー「DX320」(直販21万9,780円)の姿もあり、来場者の注目を集めていました。
iBasso Audio DX320
ロームが開発した最高峰オーディオ用ICシリーズ「MUS-IC」の「BD34301EKV」をデュアルで搭載する珍しい機種で、コルグの次世代真空管デバイス「Nutube」を積んだシングルエンド出力の交換用アンプモジュール「AMP13」が使えます。用途に合わせてLinuxベースのオーディオ再生用「Mango OS」と汎用的なAndroid OSを切り替えられる仕組みも健在です。
AMP13(左)とDX320(右)。AMP13はコルグの次世代真空管デバイスNutubeを積んだ、シングルエンド出力の交換用アンプモジュールだ
「春のヘッドフォン祭 2022 mini」で参考出展していたDX320の展示機は、背面がツヤツヤの鏡のような鏡面仕上げでしたが、製品版ではすりガラスのようなさらっとした仕上げに変わっていました。AMP13を装着したときにNutubeデバイスの発光部がのぞける“窓”も設けるなど、ポタオデ好きにとって見どころの多い機種に仕上がっていると感じました。
DX320の背面。“窓”の奥に、AMP13が備えるNutubeの2つの発光部がぼんやり緑に光っているのが分かる
MUSINのブースでは、DX320用のさまざまな交換アンプモジュールを試すこともできた
100万円超え!? Unique Melody新イヤホンの実機初披露
ミックスウェーブのブースでは、6月に台数限定で発売したUnique Melodyのプレミアムな新作イヤホン「MASON FS Le Jardin(メイソン エフエス ル・ジャルダン)」の実機が初披露されていました。ユニバーサルモデルが110万円で世界限定40台、カスタムモデルは129万8,000円で世界限定5台という超ハイエンドイヤホンです。
Unique Melody MASON FS Le Jardin
12基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーと、長年の骨伝導技術の研究により生まれた、独自設計の銀とパラジウム合金製の圧電骨伝導ドライバーを搭載。空気伝導と骨伝導を組み合わせて音の細部まで再現し、「まるで生のバンドがそばにいるような音楽観とダイナミックな音場を表現する」といいます。
赤、紫、青が混ざり合ったマーブル模様のようなシェルは、モネの絵画からインスピレーションを得て、最高級の天然サボテン材を使ったスタビライズドウッドシェルを採用。イヤホンケーブルとしてはかなり太めで存在感のある、PW Audio製のツートンカラーケーブル「Meet Again」のほか、AZLAのイヤーピース、イヤホンをしまうためのDignis製レザーケースなどが付属します。
Unique Melodyでは他にも、新タイプの独自開発骨伝導ドライバーを搭載した新作イヤホン「MEXT」(ユニバーサルモデル:7月2日発売/17万2,000円前後)や、国内未発売の「MASON FuSang」、製品名がまだ付いていないという試作機が並んでいました。
Unique Melody MEXT
Unique Melodyの国内未発売機、MASON FuSang(左)。右は、製品名がまだ付いていないという試作機
Campfire Audioからは、薄さ2ミクロンの振動板を備えた14mmプラナーマグネティック(平面磁界型)ドライバー搭載のカスタムイヤホン「Supermoon」と、これまで特定販路で限定販売していたカスタムイヤホン「Equinox」、「Solstice」が登場。ほかにもFaudioや64 Audio、Beat Audioといった、ミックスウェーブが取り扱うさまざまなポータブルオーディオ製品が並んでいました。
Campfire Audioの出展製品。左からEquinox、Solstice、Supermoon
Faudioの出展製品。左からDark Sky、新作Mezzo
64 Audioのイヤホン2製品が登場
Beat Audioのイヤホン用ケーブル2製品の参考出展も
ラディウスW振動板機に開発中の新モデル。DACアンプも
ラディウスのブースでは、W(ドブルベ)シリーズの新製品として開発中の有線イヤホン3機種「HP-W100」、「HP-W200」、「HP-W300」が参考出展されていました。
W(ドブルベ)シリーズの新製品として開発中の有線イヤホン3機種。左からHP-W100、HP-W200、HP-W300(参考出展)
ドブルベシリーズといえば、2種類の振動板を同軸上に配置したDDM(Dual Diaphram Martix System)方式ドライバーを搭載した有線イヤホンで知られています。今回の3機種では、オーツェイドのセラミックピエゾツイーター・VST2とダイナミック型を組み合わせた同軸ドライバーを搭載。
振動板や本体の素材が異なっており、具体的な違いとして、HP-W100はダイナミックドライバーにPEN振動板を採用し、アルミニウムハウジングを採用。HP-W200はダイナミックドライバーにグラフェンコート振動板、本体素材にステンレスを使っています。最上位のHP-W300は、ダイナミックドライバーにチタニウムコート振動板、本体にチタニウム合金を採用。こうした違いによって、サウンドのキャラクターもだいぶ異なることが伺えます。なお、上位2機種(HP-W200、HP-W300)は、MMCX端子によるケーブル交換にも対応します。
ほかにも、「RK-DA70L」という型番が付けられた、Lightning接続のDACアンプが参考出展されていました。3.5mmアンバランスのイヤホン出力を備え、最大384kHz/32bitまでのPCMと、5.6MHzまでのDSD再生(DoP再生)が可能。AppleのMFi認証取得に向けて試験中とのことです。価格は未定で、年内発売を目指しているとのこと。
RK-DA70L(参考出展)
発売中の完全ワイヤレスイヤホンとして、ゲーミング向けのHP-P100BTと、LDACコーデックに対応したHP-R300BTも展示されていた
○その他
finalのブースでは、7月22日発売予定のZE2000や、現行のZE3000、多彩な有線イヤホンを出展
発売目前のfinal ZE2000を試聴できる貴重な機会
DITAの新しい有線イヤホン、Perpetua。finalのブースにて
finalブースには、FiR audio Frontierシリーズ3製品も並んでいた
THE C@BLEMASTERのブース。どこかで聞いたようなネーミングとロゴが目を惹いたが、ここでは試聴だけでなく即売会も行われていたようで、大勢の来場者が早くから列を作っていた
2023年7月2日の閉館が決まった中野サンプラザ。ポタ研やヘッドフォン祭の会場としておなじみで、2022年9月の「秋のヘッドフォン祭」についてはこれまで通り、中野サンプラザが会場となる