地域の医療事業支えて80周年 済生会宇都宮病院
栃木県は4日、新型コロナウイルスのオミクロン株派生型の「BA.5」と「BA.2.12.1」の感染者が県内で初めて確認されたと発表しました。このまま置き換わりが進んだ場合、感染が再拡大し第7波に入ることが懸念されます。県内の重症患者の治療を担う済生会宇都宮病院では80年という節目の年を迎えた今も地域と共に県内医療の最前線を突き進んでいます。
太平洋戦争中の1942年(昭和17年)に宇都宮市内に開設された仮診療所から済生会宇都宮病院の歴史が始まりました。
その後は徐々に規模を拡大して総合病院となり1981年(昭和56年)に県救命救急センターを受託、1996年(平成8年)に現在の竹林町に移転しました。
開設から80年が経った今も「地域社会と共に歩み、時代に応える医療」を推進しています。
野間 重孝院長:「地域の皆さんに対する感謝。戦争中に産声をあげた。そのあと戦災にあうがそういうことを乗り越えてようやく80周年を迎えた。もちろん地域の皆さんにも感謝し市や県など行政にも感謝」
現在、済生会宇都宮病院では200人を超える医師をはじめ、およそ1,500人の職員が県内医療を支えます。
新型コロナ感染症には流行初期の2020年2月から対応、重症患者を受け入れるほか、人工心肺装置ECMOを備えるドクターカーを運用し重症患者の転院搬送も担っています。
さらに、毎週月曜日には専門部署だけでなく、さまざまな分野の医師や看護師、そして職員などおよそ30人が集まり、県内の感染状況を踏まえた院内における対応策などを議論し患者やスタッフに寄り添った対応を検討します。
篠粼浩治副院長:「ワクチンも進んでいる。コロナに注意した日常生活送るこういった取り組みが感染減につながった。感染した場合も重症化する例はかなり少なくなっている。重症者対応を行っているがかなり患者数が減っていると感じる。済生会宇都宮病院はいつでも感染者に対して対応できるような体制は整えている。また、院内・外で感染者に対する啓蒙活動も続け、なるべく広く周知し感染症に対して注意をして頂いて日常生活を送れるような環境をつくっていきたい」