足利市の早川尚秀市長は21日、定例の会見を開き、鎌倉時代の仏師・運慶が手掛けたとされる仏像で、足利ゆかりの国重要文化財「大日如来坐像」が32年ぶりに里帰りすることを明らかにしました。

大日如来坐像は源姓足利氏の2代目、足利 義兼が運慶に造らせたとされる仏像です。市内の菅田町にある光得寺が所有していますが、文化財保護の観点などから現在は東京国立博物館で管理されています。

仏像は、市民文化財団の40周年記念事業として開かれる市立美術館の企画展で展示され、来月30日から10月までその姿を拝むことができます。

市によりますと大日如来坐像が市内で展示されるのは、1990年に市政70周年を記念して開かれた文化財展以来で実に32年ぶりだということです。

10月には国体と障がい者スポーツ大会が開かれ、全国から多くの人が訪れることから、足利市では市内の文化財をテーマにした観光ツアーなどを開いて地域の歴史文化を広くPRしていきたい考えです。