ノニト・ドネアに猛攻を仕掛ける井上尚弥【写真:荒川祐史】

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海外中継で解説を務めたアルギエリ氏ら戦慄

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)が7日、さいたまスーパーアリーナでWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)に2回1分24秒TKO勝ちし、日本人初の3団体王座統一に成功。TKO直前に猛打を浴びせ、ドネアの脚をふらつかせたシーンに、元WBO世界スーパーライト級王者もクリス・アルギエリ氏ら海外実況席も「この男は恐ろしい」などと興奮状態だったという。

 圧巻の264秒だった。初対決となった2019年11月のWBSS決勝では12ラウンドの末に判定勝ちを収めた井上だったが、この日は瞬殺。初回にいきなりダウンを奪うと2回も勢いは止まらず。ロープ際に追い詰め、反撃を試みるドネアに再び左フックを入れてぐらりと膝を折らせた。さらに猛攻を続け、とどめの左フックでキャンバスに沈めた。

 勝利を決めた終盤の猛攻に注目したのが英ラジオ局「トークスポーツ」。この試合で解説を務めた元世界王者のアルギエリ氏ら実況席の言葉を交えながら戦況を振り返った。「ナオヤ・イノウエがKO勝ちする前にノニト・ドネアの脚をゼリー状にした瞬間を見よ」と見出しを打って、動画付きで記事を掲載。元世界王者を含む興奮状態の実況席の言葉を紹介している。

「ナオヤ・イノウエのなんというパフォーマンスだ! 2ラウンドの間に大量のパンチを浴びせて、終わらせた。パワー、正確性、プロフェッショナル」
「この男は恐ろしい」
「モンスターここにあり」

 ドネアの脚を“ゼリー状”にしたモンスター。予想外の早すぎる結末に海外実況席も戦慄の様子だったようだ。井上はこれで4団体統一の偉業に王手をかけた。

(THE ANSWER編集部)