栃木県宇都宮市と芳賀町が進めるJR宇都宮駅東側の次世代型路面電車「LRT」の整備事業で一部区間の工事が遅れ、来年3月の開業予定が延期になる見通しとなっています。当初の開業予定からは2度目の延期で、3日開かれた宇都宮市議会議員協議会では議員から批判が相次ぎました。

 

市の説明などによりますと、複数の工業団地に挟まれ交通量が多い「野高谷町交差点」区間の工事で渋滞発生を避けるため、当初の計画より交通規制の範囲を縮小したことで各種工事を同時に行うことが難しく、予定より約3カ月工事が遅くなりました。市では、その後に行われた橋りょう部分の工事で工期が短縮できるように調整を進めましたが、建設機械の調達や作業人員不足の影響で短縮できず、工事の完了が年明けにずれ込む見通しだということです。

 

LRTの開業時期が2度の延期になったことを受けて、出席した議員からは市民がLRT事業に不信感をもつなどの批判が相次ぎました。一方、野高谷町交差点の区間以外は予定通り年内に全ての工事が完了する見通しです。

 

市は今後、工程の調整や工期の短縮を検討して最終的なスケジュールを説明するとしています。