屏東に台湾初のカカオ加工工場 県産チョコレートの競争力向上目指す=写真は屏東県政府提供

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(屏東中央社)台湾初のカカオ加工工場が南部・屏東県内埔郷に設置され、除幕式が20日、現地で行われた。年間約250トンのカカオを処理可能で、屏東産チョコレートの競争力向上が期待される。

工場は、若者のUターン就農と地方創生を推し進める地元の団体が屏東県政府と行政院(内閣)農業委員会水土保持局の協力を得て設置した。35人のカカオ農家と提携し、契約栽培の方式を採用する。発酵や焙煎、磨砕といった煩雑な工程を自動化し、農家それぞれが個別に集荷、加工していた問題を解決するほか、衛生面の基準を満たし、生産履歴を導入することで、食の安全を確保する。

式典に出席した潘孟安(はんもうあん)屏東県長は、屏東産カカオが世界に羽ばたくためには多くの農家の努力が必要だと話し、将来的には大規模農家が小規模農家を引っ張る形で慣行農法から精密農業に移行していければと期待を寄せた。

(李卉婷/編集:名切千絵)