せっかく休みか続いても、「ぐっすり眠れない」「寝ても疲れがとれない」という人が増えているそう。そこで、ESSEonlineで過去に紹介をして反響の高かった睡眠に関する記事を、まとめて紹介します。眠れない方は、ぜひ試してみてください!

ぐっすり眠れて疲れがとれる睡眠習慣

●30〜50代の女性に多い「睡眠負債」。あなたは大丈夫?

睡眠時間が短いといわれる日本人のなかでも、とくに深刻なのが30〜50代の女性。「『あと1〜2時間寝たい』という、小さな寝不足が積み重なると『睡眠負債』を抱えることになり、じわじわと心身がむしばまれていきます。この睡眠負債は自覚がないので、まず自分の熟睡度を正しく知ることが大切です」というのは睡眠コンサルタントの友野なおさん。

下記のチェックリストで睡眠負債度を確認してみましょう!

【睡眠負債のチェックリスト】

□休日になると、平日のプラス2時間以上起床時間が遅くなる。

□起きたい時刻よりも2時間以上早く目が覚め、そこから眠れない。

□午前中の会議や移動で眠気に襲われる。

□ベッドに入ったら5分以内に眠れる。

□ベッドに入ってから30分以上眠れない。

□夜中に目が覚め、そこから眠れない。

□十分な睡眠時間がとれていると思わない。

□「よく眠れた」という実感がもてない。

□すっきりした気分で起床できない。

□日中の身体的あるいは精神的な活動・意欲レベルが落ちている。

□日中の仕事や学業に対する集中力が維持できない。

0〜2個は睡眠負債予備軍で、疲れが蓄積しているので要注意。3〜7個は睡眠負債を抱えていながらがんばっているタイプ。8個以上は深刻な睡眠負債。今すぐ改善が必要です。(出典:『正しい眠り方』)

 

●不眠を改善!自律神経を整える夜の習慣

交感神経優位から、徐々に副交感神経優位にきり替えて質のいい睡眠へと導くのが、夜のいい過ごし方。自律神経が整う夜ルーティンを紹介します。

19:00 夕食

消化器官は眠っている間も働きます。胃に消化しなければいけない食べ物があると、睡眠に影響が。

「就寝は少なくとも食後2時間以上はあけて。夕食時間が遅くなるなら、胃に負担のない軽いメニューに」

 

20:00 ストレッチ「背中の対角ストレッチ」

深い呼吸をしながら背中を気持ちよく伸ばしていくストレッチは、副交感神経のスイッチきり替えに効果的。

「夜に行うと骨格のゆがみと1日のストレスがリセットされるので、質のよい睡眠が得られやすくなります。日中にも1日1〜2回ほど行うのがおすすめ」

 

(1) よつんばいになる

手は肩の真下において肩幅程度に広げ、ひざも腰幅くらいに広げてよつんばい体勢になり、準備をします。

 

(2) 左手を右手の前側に移動

姿勢を変えないまま、左手のひらを右手の指先に移動させます。手が縦に並んだ状態をつくります。

 

(3) 左脇から背中にかけて伸ばす

両手をキープしたまま、お尻をかかと側に近づけ、左脇から背中にかけて伸ばします。反対も同様に行う。

 

21:00 入浴

38〜40℃程度のややぬるめのお湯に15〜20分ほど首までつかり、深部体温を上げるのがいい入浴法。

「入浴後90分〜2時間ほどたつと深部体温が下がり、同時に眠気が促されてノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠につきやすくなります」

 

23:00 睡眠

「いい眠り」とは、副交感神経が高まって脳までしっかり休める状態のこと。そのためにも、部屋の照明を落として暗くする、室温は暑すぎないよう調整する、枕元にスマホを置かない、朝日が入るようにカーテンを少しあけておくなどの環境づくりが重要です。

「また、睡眠中に体温調節がしやすいよう、靴下は脱いで布団に入りましょう」

 

●疲労回復には、睡眠の質を高めることが重要

家事や仕事で忙しいESSE世代が見直したいのは、睡眠の質。

「短時間でも熟睡できるように、睡眠環境や食べ物、飲み物で工夫を。小さな積み重ねが快眠に役立ちます」

そこでESSE読者が実践しているケア方法を、睡眠のプロにジャッジしてもらいました。

<私はこうしてます!>リラックスするために夜はお酒をたしなむ(北海道・32歳)

寝る前に梅酒など軽いアルコールを飲みながら、動画を見るのが一日の楽しみ。

プロの回答「△」:利尿作用が高いので脱水に注意

梅酒やカクテルなど女性が好きなお酒は、アルコール度数、糖分とも高め。「ストレートは脱水になりやすいので、水も一緒に飲んだり、炭酸水などで割ること。寝酒を習慣にすると飲酒量も増えやすく、結果、太ります。ほどほどを心がけましょう」(牧野さん)

 

<私はこうしてます!>休日はしっかり寝だめする(東京都・32歳)

平日は仕事と家事で睡眠時間が5時間ほど。週末8時間以上寝てしまう。

プロの回答「×」:疲れがたまるので寝だめはNG

「寝だめは体内時計を乱す原因になり、平日の睡眠不足を取り戻すことにはなりません。起床時間が遅くなると夜更かしも助長します」(友野さん)。遅く起きるのではなく、いつもより就寝時間を15分ずつ早めるなど、徐々に睡眠時間を確保することから始めて。

 

<私はこうしてます!>寝不足を防ぐためカフェインは1日1杯(岐阜県・34歳)

緑茶や紅茶、コーヒーなどを飲みすぎると眠れなくなりそうなので、朝だけ飲むことに。

プロの回答「△」:個人差があるので量は気にせず20時以降は控えるように。

「一般的にカフェインは4時間ほどの覚醒効果があるとされていますが、個人差があり、まったく問題ない人もいます」(友野さん)。影響が出やすいと感じる人は、量よりも飲むタイミングに注意。「就寝2時間前または夜8時以降は控えるようにしましょう」

リラックスできてストンと眠れる「寝落ちヨガ」

●安眠効果抜群の「寝落ちヨガ」。あおむけの合せきのポーズ

もっともシンプルで安眠効果抜群のポーズ。寝たまま脚を開くことで股関節回りの血行がよくなり、リラックスして副交感神経が優位に。骨盤のゆがみを整えてくれる効果もあります。

1.あおむけに寝て、足裏を合わせて両ひざを開く

あおむけに寝て両足の裏を合わせ、ひざを開いて力を抜き、股関節を広げる。おなかに手を当て、腹式呼吸を意識し息を吸う。

<ポイント>

両足の裏を合わせる際、なるべく両足の小指を合わせることを意識して。

2.両手で頭を抱えるようにする

目を閉じ、息を吐きながら両手で頭を抱えるようにする。肩や胸の周りがほぐれ、呼吸が深まるのを感じながらそのまま1分を目安に腹式呼吸をする。

【EASY】脚を広げたときに痛みを感じたらこっち!

股関節は無理せず気持ちいいと感じる範囲で広げて。きつい人は足を少し遠くに置いたほうがラク。ひざも床につかなくてOK。

●自律神経を整える「寝落ちヨガ」。ワニのポーズ

上体をねじり、腰回りの力をゆるめるポーズ。腸の働きが活性化し、自律神経が整って穏やかな眠りへと誘われます。骨盤のゆがみを改善して腰痛を予防するなど、よい効果がたくさん!

1. あおむけに寝て、両ひざを立てる

あおむけに寝て、両ひざを立てる。両腕は左右に広げて伸ばし息を吸う。

2. ゆっくりと両ひざを倒す

息を吐きながら両肩を床につけたままゆっくりと両ひざを片側に倒し、体をねじる。

3. 上側の脚を手で支え、ゆっくり伸ばす

上側の脚をやや胸の方に近づけて手で支え、ひざを少し伸ばす。肩は床につけたまま、顔は脚と反対側に向け、ゆっくり腹式呼吸する。1分間やったら、反対側も同様に行う。

 

●イライラに効く「寝落ちヨガ」。バナナのポーズ

自然と胸が開いて呼吸が深まり、神経が落ち着くリラックス効果の高いポーズ。縮こまりがちな体側を伸ばすことで、内臓機能を高めます。体を曲げるとき、骨盤がねじれないよう注意しましょう。

1. あおむけに寝て脚を伸ばす

あおむけに寝て、両手を頭の後ろに添える。脚はまっすぐ伸ばし息を吸う。

2. 骨盤を浮かせないように体を曲げる

片足をもう片方の足にのせ、体を床につけたまま骨盤を浮かせないようにし、体をバナナのようにカーブさせてゆっくりと腹式呼吸をする。1分間やったら、反対側も同様に行う。

<POINT>

手を頭の上に伸ばして体を曲げると、さらに脇の下に解放感を感じられ、呼吸が深まります。