もっとも簡単で、やっている人が多いヘアアレンジの「ひとつ結び」。ただ、簡単だからこそ手抜きや、疲れて見えてしてしまうことも。「5つのNGポイントに気をつければ、残念なひとつ結びから脱出できますよ！」と話すのは、女性の髪問題に詳しいヘアライター佐藤友美（さとゆみ）さんと、人気ヘアサロンMINXのディレクター八木花子（八木ちゃん）さん。 今回は、アラフィフの読者をモデルに、「残念なひとつ結び」にならないコツを教えてもらいました。

 

結ぶ高さ、強さ、後れ毛の量…。惜しいひとつ結びを脱出しよう

さとゆみ：前回、ひとつ結びがうまく決まる人、決まらない人について細かく解説をしたところ、たくさんの反響をいただきました。そこで今回は、さらにつっこんで、どんなひとつ結びが、「残念ひとつ結び」になりやすいのかをまとめます。

●NG1：分け目がきっちりついている

八木ちゃん：まずは、分け目をきっちりつけすぎるひとつ結び。これは、ひっつめ感が出ておしゃれに見えないだけではなく、根元がはっきり見えてしまうので、白髪が目立つというデメリットもあります。
さとゆみ：分け目をきっちりつけすぎると、そこから日焼けしてしまって毛根にダメージを与える原因にもなってしまうから、その意味でも避けたいですよね。
八木ちゃん：これはひとつ結びに限りません。大人女性の場合、どんな髪型でも、分け目をきっちりつけるのはNGだと覚えておいてください。

＜これが正解＞分け目はきっちりつけずにぼかす！

●NG2：結ぶ位置が低すぎる

さとゆみ：結ぶ位置に関しては、何かポイントはありますか？

八木ちゃん：大人女性の場合、落ち着いた雰囲気にしようと思って、結ぶ位置を低めにする方がいると思うのですが、あまり低すぎるとやはり老けた印象になってしまうので、耳の付け根くらいの高さにしておくのがいいと思います。
さとゆみ：高い位置で結ぶと、若づくりになりすぎるかもと思ってつい低い位置で結んでしまうんですけれど、低すぎるのもバランスが悪いんですね。
八木ちゃん：そうなんです。高すぎず、低すぎず。ベストな位置を探してみてください。

＜これが正解＞結ぶ位置は高すぎず、低すぎないように

●NG3：後れ毛を出しすぎる

八木ちゃん：さて、次に気をつけたいのが、後れ毛のバランスですね。フェイスラインや耳後ろに後れ毛を出すことがあると思うのですが、これがあまり太いと、アンバランスな印象になってしまいます。目安としては、きしめん1本分くらいです。

さとゆみ：後れ毛を出すと、疲れた風になってしまう。老けて見える後れ毛とおしゃれに見える後れ毛の差はどこにあるのでしょうかという質問もよく受けます。
八木ちゃん：これって、結構さじ加減が難しいところなのですが、私はその後れ毛が「ちゃんと意図して出していますよ」という雰囲気になれば、間違っても老け毛に見えないと思うんですよね。
具体的には、後れ毛部分を巻いたり、ワックスをつけたりして、「わざと出しています」感を強調するんですよね。すると、「間違って出てしまった疲れ毛や老け毛」には見えないはずです。
さとゆみ：たしかに、汗で顔にはりついちゃったような毛は疲れを感じさせますよね。ちゃんと巻いたりスタイリング剤をつけたりして、「あえてやっています」感を出すのは、ポイントかもしれません。

＜これが正解＞後れ毛は出しすぎず「あえて出している」感を出す

●NG4：タイトにまとめすぎる

八木ちゃん：さて、次によくあるNGパターンが、あまりにぴっちりとタイトにまとめすぎて「惜しい！」となるパターン。

さとゆみ：バレリーナの人のようなタイトなまとめ髪を、大人の女性がすると貧相に見えてしまいますよね。やはり、後頭部にはふっくらボリュームをもたせたいところです。

＜これが正解＞タイトにまとめすぎない

●NG5：後頭部の髪を無理に引きだす

八木ちゃん：そう、後頭部のボリュームは大事なのですが、ここでもひとつ注意をしてほしいことが！
さとゆみ：なんでしょう？

八木ちゃん：スタイリング剤をつけずに、後頭部を無理に指で引き出そうとすると、ボサボサになってしまうことがあるんですよね。
さとゆみ：たしかに。そういうとき、あります。

＜これが正解＞後頭部の髪を無理に引き出さない

「大人のひとつ結び」をつくるポイント

八木ちゃん：そういった「残念ひとつ結び」にならないようにするためには、（1）　髪が落ちてきやすい人は、あらかじめスタイリング剤をつけておく。（2）　毛束を引き出すときに、ゴムで結んだ部分をしっかりおさえながら少しずつ引き出す。この2つがポイントです。

さとゆみ：こういったNGポイントを避けるだけで、同じひとつ結びでも見違えますね。

八木ちゃん：ご自身でひとつ結びをする際の参考にしてください。