料理家夫婦としてSNSや雑誌、テレビなどで幅広く活躍しているぐっち夫婦。オンオフともに料理を楽しんでいるふたりにとって、住まい選びの最重要ポイントはもちろんキッチン。広い作業台にワイドなシンク、そして頼もしい収納量を備えた自慢のキッチンを、紹介していただきました。

撮影時の背景となる壁はDIYでカスタマイズ

撮影の際、背景となるキッチンの壁は、もともとシンプルなクロス貼りでしたが、DIYが得意なTatsuyaさんが古材を使って好みのテイストに仕上げました。

DIYパーツ「ラブリコ」のアジャスターを使って柱を立てたところに板を張っているので、もともとの壁を傷つけずにイメージチェンジに成功。

 

キッチンの壁のほか、オープン棚や撮影に使うスタイリングボードなどもTatsuyaさんのDIYによるもの。合板に石こうや珪藻土を塗って仕上げたスタイリングボードは、料理家仲間からも好評で、つくり方のワークショップを開いたこともあるそう。

 

壁には便利アイテムをいくつもオン。シンプルなオープン棚には、旅先で出会ったキッチン雑貨をさりげなくディスプレイしています。

 

フックには、ミトンやキッチンツールをつるして収納しています。

 

その下には、暮らしのアイテムやパーツが豊富にそろう「P.F.S. PARTS CENTER」で購入したペーパータオルホルダーも。

「ある日突然、Tatsuyaさんが買ってきたんです。すごいドヤ顔で(笑)」(SHINOさん)

「ずっと欲しかったんですけど、この壁なら自由に取りつけられるなと思って、棚やフックと一緒に買っちゃいました」(Tatsuyaさん)

 

便利アイテムがたくさん並ぶ壁には、なんと栓抜きまで。壁にしっかり固定されているので、片手で栓抜きができて便利だそう。

大好きな鍋や器だからこそ見せる収納に

キッチンカウンター下のオープン棚もTatsuyaさんがDIYしたもの。使い込んだような温かい風合いがあり、クールなステンレスキッチンにぬくもりをプラスしています。

「大好きなストウブの鍋がたくさんあるから、キッチン収納には入りきらなくて。それなら、見せる収納にしようと思ってつくりました」(Tatsuyaさん)

 

塗装した古材をネジ留めして組み立てただけというシンプルなつくり。お気に入りのストウブの鍋のほか、大きめの器やチーズグレーターなどが並び、どこになにがあるか一目瞭然。出し入れがワンアクションなので使いやすいのだそう。

「この棚は壁を貼るよりもっと簡単で、材料がそろえば30分くらいで組み立てられますよ」(Tatsuyaさん)

 

大量の洗い物をまるっと引き受けるパワフルシンク

撮影時には大量の洗い物が出ますが、ふたり並んで作業ができるワイドシンクなら片づけもラクラク。

「家探しのとき、ほかにもすてきなキッチンがありましたが、このシンクはちばんのビッグサイズでした。シンクカバーをすれば作業台になるのも便利です」とSHINOさん。

 

そんなシンクにはちょっと変わったフォルムの水栓が2つ。クネクネと自由自在に動かせるタイプの水栓で、大きなシンクのすみずみまで水を流せます。

「洗うものや掃除する場所に合わせて使いたい位置で固定できるので、とっても使いやすいです」(Tatsuyaさん)

 

IHコンロなら撮影時もサッとひとふきできれいに

凹凸がなくフラットなIHコンロは、掃除が簡単で清潔な状態を保ちやすいのがメリット。撮影やライブ配信時のバタバタしがちなときでも、ひとふきできれいにリセットできます。

「複数のアシスタントさんと同時に作業をするとスペースがギリギリ。なので、IHコンロを使わないときは作業スペースとしても使えるので便利です」(SHINOさん)

また、IHコンロ側の壁にはシート状のライトをくるっと筒状にした撮影用の照明が。コンロ側は壁があって自然光が届きにくいため、料理や手元をしっかり照らせるよう、自作して取りつけました。

頼もしく使いやすいキッチン収納

バックカウンターには備えつけのカップボードがあり、中にはたくさんの食器を重ねて収納しています。

 

カウンター下部の収納はすべて引き出し式になっているので、どこになにがあるか、上からパッと見ただけでわかります。

数が多くごちゃつきがちな調味料やスパイスは、無印良品のファイルボックスに分類。

 

炊飯器専用の可動式収納も。使うときは引き出して蒸気を逃がし、使わないときは奥にしまってスッキリ。

 

カウンター下にはゴミ箱専用のワゴンもあります。ゴミが頻繁に出る料理中はワゴンごと引き出して使えば、フタを開けやすくて便利。

 

こちらはキッチン本体側の収納。ワイドなシンクの下は収納もワイド&大容量です。大きなスペースを大小のボックスで区切り、こまごまとしたキッチンツールをしまっています。

 

その下の引き出しには、ボウルやトレイ、まな板などの大きめのものを収納。そして、引き出した棚をよく見てみると、どの引き出しにもラベリングがされています。

「あまりにものが多いので、収納方法を工夫しなきゃ収まらないと思って、SNSなどでたくさん調べました。そこで知ったのが無印良品のファイルボックスとブックスタンドを使った収納術やラベリング。これらを実践して『ものの住所』をつくることで、自分たちもアシスタントさんも使いやすくなりました」(Tatsuyaさん)

ものが多くても、人が増えても使いやすい、ぐっち夫婦のキッチン。自分たちの使い方や持ち物に合わせてDIYをミックスすることで、使いやすく、仕事場としてもプライベートの場としても居心地よい空間に仕上がっていました。

※情報は「リライフプラス vol.42」取材時のものです