止まらない白井審判員の炎上問題 絶対に犯してはいけなかった最大の過ちとは

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 とんだ騒動になったものである。24日のオリックス−ロッテ戦(京セラドーム)で、白井一行球審がロッテ・佐々木朗希投手に詰め寄った問題。27日には甲子園球場での阪神−中日戦にて、騒動後初めての公務となる三塁塁審を務めたのだが、ネットニュースには「球場がざわめいた」と一審判員を対象としたニュースが並んだ。

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 26日には日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長がメディア対応。問題の場面について相当数の苦情がNPB事務局に届いていることを明かした。処分などは考えてはいないが、友寄正人審判長からは投手への注意の仕方について「別の方法があったと考えて対応するべきだった」との指摘があったという。白井審判員は指摘に対し理解を示したというが、頭を冷やして反省したということなのだろうか。

 数多くの問題点について、数多くの識者からさまざまな意見が寄せられている。その中で、一つだけ間違いのないことがある。それは白井審判員が、試合後の取材対応を誤ったということだ。

 試合後、取材対応を求める報道陣に対して白井審判員は「話すようなことはありません。一切、コメントはしないです」と拒否。その態度は各メディアの報道で伝わっている。ファンへ向けた説明責任を放棄したこの姿勢に、何よりも批判が集中しているのである。

 各審判員はNPB所属。給料はNPBから支払われる。その一般社団法人であるNPBの原資は、野球ファンからの収入である。「ファンあってのプロ野球」と綺麗事のように関係者が口にするが、そのファンがこれだけ注目し、野球ファン以外にまで裾野を広げて賛否両論飛び交う中、当事者が背を向ける無責任さ。多くのファンはそこに怒っているのだ。


 審判に毎試合、取材対応義務はない。ただし、過去にも物議を醸しかねない裁定が下された際には、多くの審判員がメディアに対して口を開き、ファンへ届くように説明を重ねてきた。これだけ大きな騒動を起こしておきながら、悪びれないどころかコメントからはメディアやファンへの誠意のかけらも感じられない。その態度について指摘するネット上の意見は数多い。

 この試合前まで佐々木朗は2試合連続完全試合を継続中と、世間の注目を集めた一戦であった。であるからこそ、普段プロ野球にはあまり興味のない層の目も多く注がれていた。そこでさらされた20歳の若者を威嚇するかのような表情で歩み寄る異様な光景。野球界の上下関係や暴力性さえ想像させる場面に「見ているだけで気分が悪くなった」「子供には絶対に見せたくない」「だから野球は…」といった嘆きの声が連日ネット上に寄せられている。

 本来であるならば白井審判員は試合後の取材に真摯に応じ、どのような意図で佐々木投手に対したのか、きちんと説明するべきだった。例えば「ストライク、ボールの判定に対して不服と感じているのかなと思った。その確認をすべきタイミングだと感じてそうした」など。毅然とした態度でファンへ向けてそう説明すれば、ここまで騒動が大きくなることはなかったのではないか。

 佐々木投手の態度自体にも改めるべき点はあった、という指摘は球界関係者の多くからも聞かれる。他の選択肢があったかもしれないが、注意を行うという行為自体は相手を思っての行動だ。だが、見ているものの多くがあの注意を、そうとは受け取れなかった。であるならば、はっきりと説明すれば良かった。プロ野球という興業において、何よりもファンを無視した態度である。そして、今さら口を開こうが、それこそ時既に遅しである。また多くのファンが「プロ野球」という存在に閉口し、そっぽを向き始めている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]