お正月はおいしいものを食べる機会が多く、冬の味覚を楽しんだ方も多いのでは？　けれども、胃がもたれたり、お通じが気になったりすることも…。「胃腸の調子は、自律神経と深くつながっているので、自律神経のバランスを整えるツボにアプローチすると効果的です」と話すのは、メイ治療室・女性のための鍼灸院の代表で、鍼灸師の吉田明代さん。早速、胃腸の調子を整えてくれるツボやセルフケアを教えてもらいました。

自律神経のバランスを整えるツボで、胃腸を動かしましょう

食べ物が胃に入ると、自然に胃が動き、食べた物を消化しながら腸へ送ります。それを受け取った腸も同様に自然に動いて、食べた物を大腸へと送り出します。しかし、胃腸の調子が傾くと、胃や腸がきちんと動きにくくなり、その結果、しっかり食べて、スムーズに出すことが難しくなるそう。

「胃腸の動きをコントロールしているのは、自律神経。そこで、東洋医学では、自律神経のバランスを整えるツボにアプローチします」と吉田さん。

そこで今回は、自律神経のバランスを整える、「合谷（ごうこく）」と「曲池（きょくち）」のツボをご紹介します。

 

●「合谷」のツボの探し方

『合谷』のツボは、両手の甲、親指と人差し指の付け根、人差し指側の骨の際にあります。反対側の手の親指で、「合谷」のツボを、気持ちいい強さでゆっくり押しましょう。

「朝、昼、夜の食事の前に、“3秒押して3秒休むを5セット”を目安に。終わったら反対側の手も同様に押しましょう」

押すタイミングは、胃がもたれる前、食前に刺激するのが効果的。また、お通じをよくしたいときはトイレで押すと、腸の動きがよくなってスムーズな排出につながるそう。

 

 

●「曲池」のツボの探し方

もうひとつ、おすすめなのが、「曲池」のツボ。「合谷」同様に、自律神経のバランスを整えてくれます。

「『曲池』のツボは、腕を曲げたときにできるシワの、一番外側にあります。『曲池』も朝、昼、夜の食事の前に、“3秒押して3秒休むを5セット”を目安に押してみましょう。終わったら反対側の腕も同様に。また、腕はふだんの暮らしのなかで、軽く曲げていることが多いもの。気づいたときに伸びをするなど、腕をピンと伸ばすストレッチをすると、曲池へのよいアプローチになります」

 

●胃もたれしにくくなり、お通じもよくなる！

合谷や曲池は胃腸からは遠いところにあるツボですが、自律神経のバランスを整えるのに効果的なツボ。胃腸が動くと胃もたれをしにくくなり、食事がおいしく食べられて、食べた物が胃から腸にスムーズに送られるので、お通じもよくなるそう。

「すっきり出せると、胃腸に食べ物が入るスペースができるので、次の食事もしっかり食べられるという好循環に。胃腸の調子がよいということは、自律神経のバランスもよいということ。胃腸の調子は、自律神経のバランスを知るためのバロメーターでもあります」

「合谷」と「曲池」は、お灸をすえるのもおすすめです。

自分でできるツボ指圧＆セルフケア。ぜひお試しください。