Johnny Nunez via Getty Images
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元カニエの嫁ことキム・カーダシアン、元無敵のボクシング王者フロイド・メイウェザー、元NBAスターのポール・ピアースといったおセレブたちを相手取った集団訴訟が提起されました。この3人は共に2021年に突然登場した暗号通貨「EthereumMax (EMAX)」を巡る詐欺に加担していたとされます。

ニューヨーク在住のRyan Huegerich氏ら原告団は、3人が暗号通貨Ethereumと関連するかのような紛らわしい名前の暗号通貨トークンを大々的に宣伝、それぞれのファンらに買わせることで価格を高騰させ、その後下落する直前に売り抜けて利益を得たと述べています。

これは「pump and dumpスキーム」と呼ばれる詐欺手法に該当すると原告団は訴えています。メイウェザーはこの詐欺コインのURL入りのパンツを履いてローガン・ポールとのエキシビションマッチを行い、ピアースはそれを宣伝するツイートをしていました。またカーダシアンは約2億5100万人のフォロワーがいるInstagramで、EthereumMaxを友人づてに知ったと述べ、ウェブサイトのURLを示して購入希望者を誘導し、これによってEMAXの価格は632%も上昇したとのこと。

しかし、カーダシアンのInstagram投稿の翌日、3人とこの暗号通貨開発者らは、なぜか手持ちのEMAXをすべて売却、直後に価格が下落し、EMAXは1ユニットあたり0.000000017ドルという、ほぼ無価値と言っても差し支えない価格を付け、3人の宣伝を信じて購入したファンらの手もとには実質的に中身のないカスのような暗号通貨トークンだけが残りました。

芸能人やスポーツ選手その他のセレブが暗号通貨の宣伝を行い、結果的に詐欺的手法に加担することは以前から繰り返し行われています。メイウェザーは2018年にも、ICO(Initial Coin Offering)の宣伝のために10万ドルを得たのを開示しなかったとして、証券取引委員会(SEC)から起訴されていました。

そういえばわれわれの国でも暗号通貨を大々的に宣伝しておきながら、その後暗号通貨の価格が大暴落し、国内から姿を消したタレントがいたようないなかったような気がしますが、同じようなことにならないことを祈りたいところです。

Source:Finbold

via:BBC