代表作であるTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』主題歌 『残酷な天使のテーゼ』(1995年)、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』主題歌『魂のルフラン』(1997年)が、ファーストリリースから27年を経てなお驚異的なロングセールスを誇るシンガー、高橋洋子。2021年にはデビュー30周年を迎え、デジタルシングルリリースや数々のメディア出演など精力的に活動している。


この度12月31日に放送された『第72回NHK紅白歌合戦』で、日本を代表する3つのゲーム・アニメ作品が集結するスペシャルステージ「カラフル特別企画 〜明日への勇気をくれる歌〜」へ、『新世紀エヴァンゲリオン』主題歌『残酷な天使のテーゼ』で知られる高橋洋子が初出場した。


『エヴァンゲリオン』のパートが始まると「紅白に使徒襲来!」という警告画面が映し出されブザーが鳴り響き緊急事態を知らせると『エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物たちが次々画面に登場。指揮を執る葛城ミサトが「東京国際フォーラムに使徒接近中。総員第一種戦闘配置!」と声を上げると会場に緊張が走る。


出撃に備えエヴァンゲリオン初号機パイロット・碇シンジを探しているようだがどうやら見つからず、惣流・アスカ・ラングレーの「あんたバカ!?」と司会なのになぜ知らないのかという理不尽な投げかけに、大泉洋も困惑。しかし今は戦闘中だ。ミサトが「こうなったら大泉、あなたがエヴァに乗りなさい!」と判断を下すと、大泉が「はい!?」とまさかの振りに動揺した様子。そんな大泉をよそにステージには操縦席であるエントリープラグが運び込まれ、ミサトより「エヴァ初号機のエントリープラグよ。大泉、それに乗って!」と促され「いや無理ですよ!乗ったことないんですから!」と抵抗を示すも、綾波レイ・碇ゲンドウも「大泉はそうやって、嫌なことから逃げているのね。」「また逃げ出すのか、大泉。」と作中シーンを彷彿とさせるセリフで追従し、客席からも思わず笑いが漏れる。


碇シンジが「やります・・・僕が・・・大泉さんと一緒に乗ります!」と意を決すると、司会の川口春奈と和久田アナウンサーもが「もう乗るしかありません!」「乗りましょう!」と促す中、大混乱の大泉が有無を言わさずエントリープラグへ搭乗させられていく。大泉とシンジが息を合わせて「A.T.フィールド全開!」と叫ぶと、ステージには今回の紅白のテーマである“カラフル”とエヴァンゲリオン初号機のカラーリングをイメージした鮮やかな紫色のドレスを身にまとった高橋洋子が登場。


1995年に放送開始されたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング映像にのせて、その主題歌『残酷な天使のテーゼ』を歌い始めると東京国際フォーラムの会場が紫と緑のペンライトで染まる。「JOYSOUND平成カラオケランキング」平成総合ランキングで1位を獲得し、最も歌われた楽曲として平成を代表する本楽曲にTVの前の視聴者もSNS上で大盛り上がり。紅白初出場の高橋洋子だが、堂々としたパフォーマンスと力強いボーカルで会場や視聴者を魅了していく。


間奏を経るとカメラがぐっと寄り、後方に向かって長く伸びるドレスのトレーン、衣装とイメージを合わせたという紫色のエクステが映えるスタイリッシュなヘアスタイルやヘッドドレスもしっかりと映し出され、この日のためだけに作られた特別なスタイリングが高橋をより引き立たせる。


さらに、『エヴァンゲリオン』シリーズ最新作にして完結編であり、2021年劇場公開され興行収入102.8億円(12月15日時点)の記録的大ヒットで話題をさらった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の映像が映し出されるという、紅白ならではのスペシャル演出も。ラストには『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作中で碇シンジが発した「さようなら、全てのエヴァンゲリオン。」というメッセージが表示され、エヴァファンも万感の思いだったことだろう。


高橋洋子の『残酷な天使のテーゼ』から始まった26年間の『エヴァンゲリオン』シリーズの集大成とも言える一夜限りの豪華スペシャルステージは、見るもの全てに勇気を与えたに違いない。Twitter上のトレンドには29位以内に本コーナー関連ワードが7つもトレンド入りするという注目を見せ、2021年のエヴァイヤーを締めくくった。


高橋洋子は2021年で歌手活動30周年を迎えており、ますます精力的な活動を控える今後の行方にもぜひ注目しよう。


また、「第72回NHK紅白歌合戦」はNHKプラスやNHKオンデマンドで今からでも見ることができるので、見逃した方、見返したい方はチェックを!